ごきげんよう!きいです。
最近、あるお子さんの元へ訪問している時。
そのお子さんの妹さんが「じぶんで~!」と、駄々をこねている姿を目にして、目じりが下がりました。
そう。誰もがきっと、小さなころは「なんでも自分でやってみたい」と思っていたはずなんですが…。
これが、高齢者宅へお邪魔すると…。
「動いちゃダメ」っていうのに、動いちゃうんです!と仰る娘様と、急に立ったり座ったりすると血圧が急低下して、意識を失ってしまうお父様。
看護師が来たときには「自分は動いていません」とアピールしているのか。
それとも、「自分で動いてはいけない」と本当に思っているのか。
血圧計のマンシェットを巻くときも、だらーんと上肢は完全に脱力。
体温計もその手に握らせてあげないとわきの下に挟もうとしない。
毎回行うケアや、自分が希望したケアを行う時も、何かをする度に「〇〇を始めますから、ああして下さい、こうして下さい」とお声がけをしないといけない。
そのお身体も、ベッド上で完全脱力…。
いやいや…もっと自発的に動いて頂きたいんですけれど…。
動く能力と力はお持ちなんですから。
ご家族といらっしゃる時には、「言うことを聞かなくて(ご家族談)」いきなり動いて意識を失う。
看護師の訪問中は、完全脱力で言われるがまま。
この方の本当の姿は、ご家族の前で見せる方の姿の筈。
「いきなり動かず、ゆっくり動く」
「電動ベッドのリクライニング機能を上手く使えるよう練習する」
そこから少しずつリハビリを積み重ねていけば、何かが変わっていくような気が…しないでもないのですが。
何をするにも家族に依存するしかなくて。
家族は「介護をしている自分」が素晴らしいと考えていて。
共に依存しあっているようで。
ご本人の「自分」が行方不明になっちゃっているご家庭でした。
「自分」を大切にして欲しい…。
そして、もっと「自分でやりたいこと」を思い出して欲しいな…そう思いました。