救急車をタクシー代わりに使う人

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 ごきげんよう。きいです。
 ここ暫く、病院のブラックリストに載る人とはどんな人なのか?という話を、途中で脱線もしながらお伝えしてきました。
 始まりは「救急搬送をしたいのに病院から断られる」という人の話がきっかけでした。


 今回は、本人(家族)が救急車を適正に利用できない人についてです。
このケースは当直医や救急外来の看護師に、かなり嫌われることになります。

「令和3年中の救急出動件数等(速報値)」の公表

 総務省消防庁が令和4年3月に発表した救急車の出動状況をまとめた資料「令和3年中の救急出動件数等(速報値)」の公表によると…。
救急車の出動件数は619万3663件で、前年に比べると29万386件増加しているのだそうです。その約62%が高齢者の搬送であり、高齢者数の増加の影響もあると思われます。
そして毎年注目されるのが、重傷者数よりも軽症者数の方が件数が多いこと。
重傷者は、46万4509人       (8,5%)
中等症(入院診療)は、248万2813人(45,2%)
軽症(外来診療)245万7607人   (44,8%)
ここに挙げた数字を足して100%にならないのは、死亡のケースとその他があるからです。


この…その他に含まれることになるのかしら?
軽症にもあたらないケース…。

今までにも色々なところで事例報告されています。

・歯が痛かったから救急車を呼んだ
・蚊に刺されて救急車を呼んだ
・子供が紙で指を切って救急車を呼んだ
・日焼けで全身が痛いから救急車を呼んだ
・病院での待ち時間が長くなるのが嫌で救急車を呼んだ
・タクシー代を払うのが嫌で救急車を呼んだ
・足が痛いのに歩くのが嫌で救急車を呼んだ
・救急車で運ばれたら子供が駆け付けてくれるから
・夫婦喧嘩で物を投げつけられ、腹が立ったから救急車を呼んだ

救急車の利用に迷ったときの相談をする連絡先「#7119」。
救急車を呼ぶべきか?そうでないのか?今、何ができるのか?を相談することができます。

だけど、事例として挙がっているのは、それ以前の問題です…(涙)。
救急車が1回出動するのに掛かる経費は、3万円とも4万円とも言われています。
これ、今の日本は全て税金で賄われているのです。

そして、このコロナ禍の今。

適正利用であっても、受け入れ先が見つからず救急搬送に時間がかかっているのに。

そんな中に「え…」としか言えないような救急要請があったら。

「救急隊に怒られた」

当然だと思います。

それゆえに「救急車を有料化するべき」という意見が何年も前から上がっているのですね。

次回は救急車の有料化について考えてみたいと思います。

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