寝ても醒めても ~在宅介護の明日はどっちだ?~

在宅介護

 はじめまして。きいです。

 私は在宅療養をしている方々のご自宅を訪問してケアを行う、訪問看護師をしています。

そして現在、アルツハイマー型認知症の母のキーパーソンとなって、介護をしています。

私はこのブログで、実際に自分が家族を介護してみて感じた事、失敗したこと、これは役立ったという情報などを、ときに脱線しながら書くことにしました。

学術的なことやお説教臭いことはできるだけ書かないようにしたい…。

あくまでも私の個人的見解と思って軽い気持ちでお付き合い頂ければ幸いです。

 それが「家族が認知症になったらどうしたらいいの?」と、家族の介護が心配なあなたの今後のイメージ作りに役立つことができればうれしいです。

もちろん、私の失敗談は反面教師にしていただいて。

また「皆さん、どうやって介護をしているの?」と、現在介護中のあなたの〝ちょっとしたヒント〟や〝あるある共有〟になればますますうれしいです。

またまた「私を介護することになったら、子供たちは何を思うのか?」なんて、自分自身が介護される立場になる事を考えるあなたの、何かのお役に立つことができれば、これもまた幸いです。

はじめに

 昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは病気で寝たきりに。そんなおじいさんのことを、おばあさんは一生懸命介護していました。

二人には子供がいなかったので、おばあさんは「子供がいたら、こんな時どんなに心強かっただろう」と思うのでした。

 そんなある日、二人の元へ訪問看護師がやってきました。

からだをきれいにしたり、下の世話をしてくれる看護師に、おばあさんは言いました。

「あなたのご両親はお元気なの?看護師の娘さんがいるって、幸せね。うらやましいわ」

 看護師は思いました。「私の父は病気で亡くなり、母は認知症。毎日失敗ばかりで上手く介護ができている自信もない。私と一緒にいることは母にとって本当に幸せなのかしら」

 看護師はその後もずっと考えるようになりました。

「母は私といて幸せなのかしら?」

「私は母を上手く看ることができているのかしら?」

 ある日、ある利用者さんのケアに訪問していた時のことです。利用者さんの奥様から「あなたのご両親はお元気なの?看護師の娘さんがいるって、幸せね。うらやましいわ」と言われました。

言葉は違っても、同じような事を何人かの方に言われた経験があります。

ごく普通の在宅看護の、些細な会話。

 その度に私は、利用者様へ要らぬ気遣いをさせなくてもに済むようにと、同じ返答をします。

「おかげさまで、何とか」

本当は…

 私の両親。

 父は施設に5年間程お世話になり、誤嚥性肺炎で亡くなりました。

 母は・・・今、認知症を患っています。アルツハイマー型認知症と診断を受けて6年になります。

長年にわたり頑固な父を支え続けた母でした。腰椎骨折のため車椅子生活となった父の介護は両膝が悪い母には難しく、二人は「父が施設へ入所する」という選択をしました。

父が不在になった後、気が抜けてしまったのでしょうか。刺激や張り合いが無くなってしまったのでしょうか。生活習慣などにも原因があったのかも知れません。

母は認知症を発症しました。

 認知症を発症した母と共に生活をして感じたこと。失敗と反省を繰り返す毎日。〝母にできること〟を見つけて嬉しかった日の出来事。それはもう色々ありました。

そしてまだまだこれからも何かが起こり続けます。介護生活は今も続いています。

 私自身、このブログを通して、母とのあんなことやこんなことを振り返りながら

「母は私といて幸せだと感じているのかしら」

「私は母を上手く看ることができているのかしら」

という問題やこれからの事について、考えていきます。

 また、「ママがどんなふうにお婆ちゃんを看て来たのか、いつか教えて欲しい」と言ってくれた娘のためにも、そのまんまを書き記していきたいのです。

 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


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