終活をいつからはじめるべきか?
それに答えはありません。
いつ始めないといけないというルールはありませんし、自分が思い立った時で構わないのです。
ですが、自分の身体や生活を維持するだけで精一杯な年齢になってから、「まだ終活が終わっていない。これから終活をしないといけない」という負担を抱えて生きるのは辛いこと。
そうはならないように早いうちからの終活について考えてみましょう。
早期終活のメリット
・自分で判断し行動できる
もし自分の終活のために、大切にしていたものを手放そうと決心した時。
誰かに譲るのか、名義を変更するのか、どこかに売るのか。
もし売るのならいくらになるのか。売るためには自分で運ぶのか、取りに来てもらうのか?など、考えること、調べること、行動することがたくさんあります。
その他にも、何かの手続きが必要になった時。電話連絡をして書類を取り寄せ自分で記入して送り返す。この書類の記入という作業。これもまた難しいものです。
これを高齢になって、健康に不安がある時に実行するのはとても難しいように思います。
早期のうちならできそうです。
・終活の恩恵を自分で受けることができる
自分の生前整理を行って、得られるお金があったとしたら。
元気なうちに自分のために使うことができる他、老後の資金に充てることもできます。
亡くなってから家族のものになった時には、高額な物や金額であれば相続税の対象になることもあるので注意が必要です。
また、断捨離を行い、物を処分して家の中がスッキリしたら。
そのスッキリした空間での快適な生活をおくることができます。足元がおぼつかなくなる前に、暮らしやすい生活空間が確保されるのは安全面から考えても大切な事です。
老後に向けてリフォームを考えたときや、介護が必要になり訪問サービスを利用する時に、大慌てで物を処分したり高齢の身体に鞭打って大掃除をすることを避けられるでしょう。
・終活を人任せにしなくて済む
自分が判断力や気力、体力が落ちてから、家族に手伝ってもらう終活になった時。
大切な物を「これはいらないでしょ?」「これ、もらっていいでしょ?」と不本意な形で手放すことになる可能性が有るのなら、それを避けたいのなら。
人任せにはせず、自分で行動できるうちに終活に取り組みたいですね。
・トラブルにあいにくい
生前整理で物を買い取ってもらう時。業者によっては、高齢で判断力が落ちている・サポートする人がいないようだと見られると、通常より安い金額を提示されたり、タダ同然の値段で引き取るケースがあり、消費者トラブルとして今も報告があるそうです。
お金が動くとき。その時にはしっかりと自分のお金を守れる知恵や判断力が必要です。
大きなお金を動かすのは、しっかりしているとみられる年齢のうちが良いようです。
・安心して老後を迎えることができる
高齢になって、体力的にも気力的にも、自分に自信が持てなくなった時には終活は終わっている。
その事実だけではなく、「もう自分でできる終活は終わっている」と思うだけでも安心でき、気持ちに余裕が持てるものではないでしょうか。
心配事が少ない老後の生活は、誰もが得られるものではありません。
早期終活は、自分にとってのメリットがたくさんあります。
自分で考え自分で行動するのも立派ですが、もちろん家族と相談して決めることが必要になる場合もあるでしょう。
その時にも、その結果が必ず自分が納得できるものであるようにしたいですね。