病院で外来診療を受けても、入院をしても。訪問診療で診察を受けても。訪問看護や介護ヘルパーをはじめ、在宅サービスを利用しても。
お金を払わないといけません。
これは当たり前のことなのですが…。
お支払いが滞ってしまう方がいます。
それがあまりに続くと…。
常習になって「悪質」と言われるようになると…。
ね、黒いリストです。
拒否することはできない
訪問看護では、どの事業所でも契約を交わすときに、利用料金を滞納した場合の対応についてきちんと文書に記載され、サインも頂いている筈。
対応はその事業所によって違うかもしれませんが、大抵は〇か月滞納があった場合には文書でそれを通達し、それでもお支払いいただけない場合には解約もやむを得ない…となります。
それがもし、病院だったら…?
実は、病院でも40%以上が「医療費の未回収がある」とアンケートで明らかになっているのですが…。
病院は医療費の未払いがある患者を拒否できるのか?といえば「医師はその患者が求める限り、拒否することはできない」のです。
医師には、医師法によって「応召義務」というものが課されていて、治療を求める患者がいる限り、診療を拒否することができず、「正当な理由がない限り」必ず治療に応じなくてはいけないという義務があるのです。
では料金の未払いは、その「正当な理由」に当てはまるのでしょうか?
よっぽど悪質でない限り、「正当な理由」にはならないのだそうです。
では、その「正当な理由」とは何でしょう?
・他の重症患者を診察している
・ベッドが満床で受け入れられない
・専門外で対応できない
あれれ…?
私が以前<実態調査の結果!>でお伝えした中にも「医師不在」だの「処置困難」だのの文字がありましたね…。
スゴイ件数の方が救急搬送を病院から断られて、救急隊の方が何時間もかけて何回も病院へ連絡をして…というアレです。アレ。
電子カルテを開けば「この人、医療費を何回分も滞納していますよ!」という情報が載っている患者さん。
夜間、救急車で搬送したいと連絡が来たら…。
ちゃんとお支払いしている方で手一杯の時に、診てくれるかしら?
「他をあたって下さい」と言われないかしら?
本当は「診てもらえる」であって欲しいけれど…。
実際、訪問看護の利用料を滞納し始めた方でも、すぐに文書で通達…とはしにくいものです。
いろいろ対策を練ったり相手とお話をした、その現場ではどのような滞納理由があるのでしょうか?