ごきげんよう!きいです。
最近、認知症の利用者さんご家族などから「気を付けないと、危ないなぁ」と思う話を耳にします。
なかにはぎょっとする話もあって、私もまりぃさんと一緒に住んでいる時には気を付けるようにしていたことを思い出しました。
それは「食べることについての危険」です。
「食べる」と言っても、食事のことだけではありません。
「口に入れること」全般です。
あの頃のまりぃさんも
一緒に住む直前のまりいさんの部屋は、食べかけのものがいつもベッドの周りに散らばっていて、中には腐ったおかずが入ったスーパーのお弁当のパッケージもありました。
冷蔵庫の中が賞味期限切れのもので埋まっているなんて、日常茶飯事でした。
本当に不衛生で、いつ食中毒になってもおかしくない状況がありました。
衛生・不衛生の観念、食べてはいけないものを食べたらどうなるのか?ということが全く考えられていませんでした。
「これは口に入れても良いものかどうか」の判断もできなくなります。
まりぃさん、娘の洗顔フォームで歯磨きをしようとしたこともありました。
これ、実は認知症あるあるなんですよ。
これらのことを防ぐためには、片付ける・整理する・目につかないところに収納するしかありません。
気配り・目配りが大切なんです。
まりぃさんと一緒に住んでから、時間が無くて食器を洗わずに私が出勤してしまったとき。
昼に一時帰宅した私は、掃除用のスポンジで、食器用洗剤も使わずに食器を洗っているまりぃさんを目撃しました。
その日以来、掃除用グッズはまりぃさんが取りにくい 足元の開き戸の中に仕舞いました。
どんなに忙しくても、洗濯物を干せなくても、食器は必ず洗って出勤することを心がけました。
そんな気配りが必要なんです。
それでも。
利用者様のご家族からの電話相談では、「孫の算数セットのおはじきを食べてしまった」「飲もうと出しておいた家族の薬を、認知症の親が飲んでしまった」という話が…。
本当に一瞬なんです。「ちょっと目を離した隙に…」なんです。
生活の場で注意をするのは、とても難しいこと。
気を付けても、気を付けても、きりがない。
だけど、誤飲による窒息は命に関わります。
本当に困ります。
人の薬を飲んでしまったら
家族の薬を内服してしまった場合、どんな薬をどれだけ内服してしまったのかが問題になります。
ビタミン剤や胃薬・整腸剤・下剤ならまだしも、血圧や血糖値に変化が起きる薬だったら大変です。
何らかの治療薬や症状をコントロールする薬でも危険。
もしも癌のご家族がいる場合には、医療用麻薬を誤飲してしまう可能性もあるのです。
もし、そんなことが発生したら、主治医へ「なんという薬をどれだけ内服したのか」を伝え、対応を相談しないといけません。
場合によっては、すぐに受診をして胃洗浄や点滴をしなくてはいけないようなケースもありますから、様子を見ずに相談できる人(主治医や訪問看護師、遠方に住むご家族など)や病院に連絡をしましょう。
実は先日、ある認知症のご婦人のオムツ交換をしていたら、「便の中からボタン電池が出てきた」という事件がありました。
これもとても危険な事でした。
「でした」…?
だって、出て来ちゃったんですもの!
その話は次回へつづく…。