ごきげんよう。きいです。
今日もお仕事、がんばりました。
今回は、ある利用者様のお宅で…。
こりゃあ、いったい…どうしろと…?と途方に暮れてしまった話です。
訪問歯科
利用者様Aさんは奥さんと二人暮らしの高齢男性です。
このAさん…歯肉が腫れて痛みもあるとのこと。差し歯も抜けてしまい、訪問歯科診療が導入となりました。
そして私は、初回診療の結果と感想にすごく注目をしていました。
だってAさんの奥さん…「長くお世話になった病院への義理がある」と、訪問診療をずっと拒否していたのです。
元々の疾患を診ている病院の主治医は「訪問診療にした方が良い」と言って下さっているのに。
元々新しい何かを取り入れることが苦手なご家族です。
「よく訪問歯科診療を受け入れたな」と思ったくらいでしたから。
今回、「医師が家にやって来て、診療をしてくれる」という経験を積んでいただいて、元々の疾患の方も訪問診療に切り替えるきっかけになればいいなぁと思っていました。
その結果は…。
Aさんと奥さんに、「歯医者さん、どうでしたか?」と聞いてみたところ…。
その印象は悪くなかったようで「家でしっかり診てもらえて助かりました」と奥さん。
しかしその後の話で、二人の意見が合致したのは「入れ歯を調整してくれた」「すぐにやってくれた」ということだけ。
それ以外に、何を聞かれどんな説明を受け、次回いつ訪問診療が入るのか…。
2人の意見が別れ、「言われただろう?」「聞いてないわよ。」
「あなた聞いていなかったの?」「知らないよ…」が繰り返されるばかりとなってしまいました。
最後には奥さん…「私たちは分からないので、これからは先生と訪問看護師さんで直接やりとりしてもらっていいですか?後はお任せしますから」って…。
えーっと…。
どうしましょう…。
これは「はい」とは言い難い案件です。
Aさんのお身体に関する事。治療に関する事。
それを「先生と看護師さんでよろしく」「後はお任せします」ということ…?
それはあまりに無責任では…?
ちなみにお二人とも…認知症ではないんです。
実はこのケース、増えているんです。
私たちもお二人を放ってはおけないし、理解できるように支援はします。
しっかり治療を受けられるようにバックアップします。
だけど、なんでもやってもらえると思ってはいけないのです。
丸投げもダメなんです。
お二人が利用者様本人とキーパーソンであり、ご自宅が療養の場なのですから…。
「自分の身体のことだから、関心を寄せてしっかり知ろう」って、私…変な事を言っているかしら?