ごきげんよう。きいです。
訪問看護で出会うたくさんの利用者様。その中には、とても長いお付き合いになる方々がいらっしゃいます。
赤ちゃんは中学生に。
高齢者だった方は、後期高齢者に。
そしてその高齢者の方の中には、年を重ねて「認知症を発症した」という方も出てきます。
私が訪問するDさん。
ご家族から相談があり…ちょっと前から「おかしなことを言うようになった」とのこと。
同居しているご家族の行動について「妄想」としか思えない発言が続いていたのです。
「家の駐車場で騒いでいるのがうるさい」だとか、「家に他人を上げるのが迷惑」だとか。
「それが原因で、近所の人から苦情が寄せられている」とも仰るのだとか。
そんな事実は全くないのに。
Dさん本人も「今、駐車場で騒いでいるはずの家族が、リビングでTVを見ている」と驚く経験があった事。
「外が騒がしい」と眠れないことが原因で、昼夜逆転傾向になって来ていることが辛くなり、自分でも何かがおかしいと気が付きました。
娘様が早いうちから気が付いて「絶対おかしいって!」と指摘して下さっていたので、納得ができたようです。
「認知症になっちゃったのかな…」とDさん。
私からも「先ずは認知症なのか、違うのかを診てもらいませんか?」とお勧めし、ご家族が主治医へ相談されました。
受診の結果は「レビー小体型認知症」の診断。
辛い症状を抑えて眠りの助けになる漢方薬が処方となりました。
Dさんは「楽になるなら、眠れるなら薬を飲む」と前向きに言って下さっています。
Dさん…受診と薬を嫌がらないでいて下さって、ありがとうございます。
ご家族が早く異変に気付き「それはおかしい」といって下さったこと。
ご本人も「何かがおかしい」と認めて下さったこと。
内服開始が遅くならずに済んで、良かったです。
私たちも、Dさんの様子を見守っていきます。