言葉の解釈

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 ごきげんよう。きいです。

 「本当に言葉の解釈って、難しいな…」と思うことがあります。

 ある言葉を、自分にとって〝都合よく受け止めて〟〝それをよく確認をせず主張する〟こと。

 それが「大混乱」を巻き起こすことになるのです。

 ある利用者様(Aさん)の親御様が、「Aをお風呂に入れてあげたいのですが良いですか?」と主治医に質問をしました。

 医師は「体調が落ち着いていれば良いですよ」と返事をしました。

 Aさんは体調は落ち着いていましたが、今まで入浴ができない理由がありました。

 Aさんは重い障がいがあり、寝たきりです。

 周囲の支援者は訪問入浴をお勧めしていましたが、「家に湿気がこもってしまうと困るから」という理由で断られていました。

 「浴室で体をきれいにする」という方法をみんなで検討し、賃貸住宅の限られた浴室のスペースで体を冷やさないように、骨折をさせないようにと注意深くシャワー浴を支援するのがやっとでした。

 ご家族様だけは、小柄なAさんを抱いて一緒に浴槽に浸かることができました。

 そしてある日、ご家族様からお話がありました。

「腰を痛めてしまい、Aを抱いてお風呂に入ることができません。私の代わりに一緒にお風呂に入ってください。お風呂が大好きなAのためだから、水着を着用しても良いですし、うちの浴槽に家族以外が入ることも問題ありません」と。

 通常、ヘルパーや看護師が「入浴を介助する」ことはありますが、「利用者様と一緒に入浴をする」ということはありません。

 感染予防のため・安全のため・利用者様宅で着替えをすることはしない…いろいろ理由は上げられますが。

 そもそも「一緒にうちのお風呂に入って下さい」と言われましても…ねえ。

 ということで、もちろんやんわりとお断りさせていただいたのですが…。

 そこで、ご家族様が仰ったこと。

 「だって、先生は『体調が落ち着いていれば良いですよ』って言いました!なんなら、先生に聞いてみて下さい!」

 気持ちが収まらないご家族様に納得していただくため、病院の主治医へ確認をするほかなくなってしまいました。

 そして事情をお話させていただき、先生からも「入浴するなら訪問入浴が安全です」と説明をしていただきました。

 結局、「やっぱり訪問入浴は無理!」とのことで、親御様の腰痛が治るまではシャワー浴が続きました。

 先生が電話口でびっくりしていたこと。

 忘れられないなぁ。

 そして今日。

 連休中に利用者B様を外出させたいという強いお気持ちのご家族様からのご依頼。

 「看護師さん、ゴールデンウィーク中。散歩に付き合って!」

 …介護保険では、そのようなサービスは許されていません…。

 自費のサービスになってしまいます。

「先生が訪問看護さんと一緒ならいいって言いました!」とのことですが。

 リハビリ目的の歩行訓練と、祭日のお出かけは違うんです…。

「本当に言葉の解釈って、難しいな…」と思います(涙)。

 

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