ごきげんよう。きいです。
皆さん。ご自身やご家族が介護用ベッドを利用する日が来ることを、今までに想像したことがありますか?
ほとんどの方が、想像したことが無いのではないでしょうか。
寝起きが大変になり、必要に迫られての導入。
愛用のベッドは片付けられる。お布団生活から、いきなりベッド生活への変更。
今一つ納得がいかない、不本意なそんなスタートになってしまいがちな〝介護用ベッド〟導入。
だけど、実はすごく役に立つんです!
「楽!」
ベッドの背もたれの角度が調節できるのは、呼吸が苦しい時や胃の中の食物の逆流予防に役立ちます。ギャッジアップすることで、横になりながらも視界は広がります。
足側を挙上すれば、身体が下方にズレ落ちする予防にもなるし、足のむくみが強い時、血圧が下がってしまったときなどに役立ちます。
ベッドの高さも調節できるので、利用する方の立ち上がりやすい高さにしたり、介護者の身長に合わせて調節することで腰痛の予防にもなります。
床に近いところまで低くなる〝低床ベッド〟は、ベッドから転落した時、転倒した時にベッドへ戻りやすくなるし、逆に転落する方をケガから守ることもできます。
ベッド柵を付ければ転落予防になるほか、横を向くときに掴まることで、身体を安定させることができます。
「楽な療養生活」「楽な介護」のためには欠かせない存在なんです。
ベッドの位置に注意!
実はベッドの位置って、すごく療養環境に影響があるんです。
ベッドがエアコンの真下にあって、作動させると冷風が直撃してしまう。
ベッドが窓辺にあって、夏は暑い・冬は寒い・光が眩しい・外の音が気になる・認知機能低下やせん妄を起こした時にカーテンを引っ張ってしまう・カーテンの裏に人がいるような妄想にかられ、怖くなる。
今までのベッドは「寝る場所」だったのであまり問題にならなかったことが、「ベッドが生活の場所になってしまった」ことから一気に問題へ発展してしまいます。
そんな時に、介護用ベッドへ変更することをきっかけにベッドの向きや位置を変更するのはアリだと思います。
エアコンの風が直撃しない、窓から少し離れた位置。
できればベッドの周囲が壁に密着しないで、「人が一人立てるスペース」を確保できると、後々役に立ちます。
寝たきりになった方のオムツ交換やいろいろな処置を行う時。
ベッド上で崩れた姿勢を整える時。
2人がかりでケアを行う時にも、両側に人が立てると非常にありがたいのです。
ベッドの位置を移動する時。
本人が寝たままか、ベッドから移動できるかによって難易度が変わります。
ベッドを搬入する業者さんも協力してくれますし、ケアマネさんやヘルパーさんの力を借りることもできます。必要とあらば看護師やリハビリスタッフが力を貸すこともあります。
そして安楽な療養環境を確保して頂けると、力をお貸しするやりがいがあるというものです!