ごきげんよう。きいです。
最近訪問した利用者様のお話です。
利用者様のEさんは、90歳を超えています。お病気があって、〝その気になれば〟浴槽に浸かる入浴もできるし、食事のあとリビングでTV鑑賞もできる方でした。
そのEさんは〝その気にならなければ〟いつまでもベッドで寝ていたい方。
今年の夏に体調を崩したのをきっかけに、ますます動かなくなってしまいました。
そんなEさんの生活のため、ご家族は抱きかかえて移動したり、ベッド上で引きずるように体勢を整えていました。
先日訪問した時、ベッドをギャッジアップさせたまま、ずっこけた体勢でいらっしゃったのを自力で修正していただきました。
一度ベッドサイドに座って頂いて、頭方向へ横移動。
そこからまた横になって頂くと横移動の分、腰の位置が頭方向へ移動しているので、身体全体が良い感じで上がっているわけです。
それを見ていたご家族様は「今までは自分が、ベッドの頭方向から引っ張り上げていました」と。
自分で動いた方が筋力低下の予防になるし、意欲低下の予防にもなるし、あんなことやこんなことにも良い点がいっぱいあるんですよ…と、ご本人へ言い聞かせるように(笑)説明させていただきました。
時間がかかるから。見ている方がじれったいから。うまくできないから。可哀そうだから。
手を貸す理由は様々です。
「できるのに手を貸す」は…お気持ちはわかりますが、できることならば自分でできる力を育むためにじっと我慢も必要。
「できないから手を貸す」は…どうぞお願いします!そして大変なことは、協力を求めて下さい。
だけど、なぜ「できない」なのか?をきちんと考えないといけません。
そして「できるのにやらない」の場合にも、その理由を考えないといけません。
そんなときに、訪問看護師やケアマネジャーへ相談していただけると、一緒に考えたり対策を講じることもできるかもしれません。
そこまでできなくても、「できるのにやらない」の場合には特に「共有すること」で、少しは気持ちが楽になるかもしれません。
本当に、「自分で」できること・できないこと・やりたいこと・やるべきこと・頑張っても無理なこと・やると危険を招くこと・絶対にやってはいけないこと…その見極めって難しいですね。
