これからの〝受診〟

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 <これはさすがに…。>でご紹介した、老々介護のご家庭。

 利用者様と90代のご主人様の支援のために、受診時にケアマネジャーが同席する予定になっているというエピソード。

 高齢者が増える・老々介護が増える・相談する人がいない〝おひとりさま〟が増える。
このご主人様のような患者さん・ご家族様がもっと増えるんだろうな…。
そんな思いをお届けしました。

実は「業務外」

 これ。実は本当に「あるある」の問題なんです。

 本来、利用者様の受診のためにケアマネジャーが同行するのは「業務外」なんです。

 だけど、同行しないとどうにもならない。支援するチームが混乱するばかりになってしまう…という時に「やむを得ず」「医師からの指示があって」ケアマネジャーが同行してくれているのです。

 介護サービスを利用される方の中には、それが当然だと勘違いされている方もいらっしゃいます。

 ケアマネジャーを自分の小間使いのように考えるのは間違いです。

 それはしっかりとご理解頂きたい…。そう思います。

 受診は本人や家族・親類縁者・親しい友人が同行することが本来のあり方です。

 だけど「これからは、高齢者が増える・老々介護が増える・相談する人がいない〝おひとりさま〟が増える。」が予想され、受診に同行して「医師の説明や処方薬に関する説明等を本人・家族へわかりやすく説明して、忘れないように記憶・記録を残して、支援するケアマネや訪問看護師などに伝達する人」が不在になる可能性が高まっています。


 どれだけの家族・親類縁者・親しい友人が、その役割を担えるのか…。

 いつまで続けられるのか…。

 どこまで関われるのか…。

有償ボランティア

 今、そういうケースの方が利用できるサービスとして「有償ボランティア」の受診同行サービスがあります。

 これは「有償」ですから、お金が発生します。

 料金も様々です。

 だけど、家から「利用者様が利用する移動手段」に同乗して共に移動。病院でも一緒に付き添ってくれて、家庭での様子(支援者があらかじめ記録用紙に記載しておく)を医師に報告。受診の様子や医師のコメントなどを記録用紙に記載してくれます。

 それを請け負って下さるのは「看護師やヘルパー等の有資格者」が多いようです。

 このサービスは、訪問看護も「ありがたいなぁ」と思っています。

 これからますます増えていくことが望まれるサービスです。

 だけど!だけど!

 有償ボランティア自体の数が足りない。利用者様がお金を出したがらない、自分にゆるぎない自信がある…。

「受診のサポート」の必要性と、それを担うサービス。
これは今後も大きな課題となりそうです。

病院から、一人ひとりについての情報を発信することは困難です。

個人の医療情報・受診結果を、本人と医療機関や介護関係者が共有できるツール。

それも個人情報の壁に阻まれて、今のところは進展は困難なようです。

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