認知症カフェに誘われて

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 あなたは〝認知症カフェ〟をご存じですか?「ご存じどころか、定期的に利用しています!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

 私も「まりぃさんと一緒に行ってみない?」と勧められたことがあります。

だけど、その時は参加しなかった(できなかった)のです。それはなぜだったのでしょうか。

認知症カフェとは?

 認知症カフェとは、介護サービスの一部で、認知症の当事者のみならず、家族や地域の人々、医療や介護の専門職が一緒になって集まることができるカフェ(いわゆる認知症サロン)です。認知症カフェは、日本では2015年に「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」によって始まりました。

 認知症カフェの目的は、認知症当事者が家に閉じこもりになってしまうことの予防・当事者と家族が孤立してしまうリスクの減少、介護による負担やストレスの軽減、地域の人々へ認知症についての理解を広めることです。それにより、地域全体で住みよい街づくりができることにもつながることを目指しています。

 運営者の違い(家族会・市町村・社会福祉法人・NPOなど)により、開催場所も参加人数も、参加費も異なります。

 活動内容はおおむね、参加者同士がコミュニケーションを通して交流を図り、医療や介護の専門家に悩みを相談、アドバイスをしてもらうことができます。

 中には介護予防のために考えられた体操や脳トレ、趣味を生かした活動(将棋や麻雀、手芸やカラオケ等)を行うカフェもあるようです。

 そんな素敵な〝認知症カフェ〟。

 まりぃさんと私が住む区にも6か所の認知症カフェがあります。

 一番近いところは、歩いて3分程の所にあります。

 誘ってくれたのは友人のKさん。

 Kさんも認知症のお母様を介護しています。

 「うちの母も時々行っているの。うちの傍なんだけど、今度まりぃさんと一緒に行ってみない?」と声を掛けてくれたのです。

 その認知症カフェは徒歩3分の所ではありませんが、せっかく誘っていただいたのだから、お話を伺おうと思いました。

 場所は車で20分程の所。毎週水曜日の13:30から15:30に開催。お茶をいただきながら自由におしゃべりを楽しむ。参加費は100円。マイカップを持参…。

 ほうほう…。

 無理です。

「えー?どうして?」…と聞かれましても。

きい「仕事があるし。」

Kさん「そっか…」

きい「まりぃさんの送迎をしてくれて、一人で参加させられるなんてことは…」

Kさん「…そこまでは…」

うーん、残念!

ちなみに、まりぃさんと私が住む区の6か所の認知症カフェは全て平日開催なのでした。

違う区は、土曜日開催の所も日曜日開催の所もあるのにね。

本当に残念!

Kさんにも悪いことしちゃったみたい。

新オレンジプランに寄せる期待

まりぃさんに関する何か…例えば手続きとか、評価とかって、大抵平日の昼間なんですよ。

もっと、週末や夜間(私みたいな帰宅が19時過ぎになる人のために、是非お願いしたい!)にもできるようにしてもらえないだろうか。

 新オレンジプランには、認知症の人の介護者への支援の基本的な考え方として…

「認知症の人の介護者への支援を行うことは、認知症の人の生活の質の改善にも繋がるため、家族など介護者の精神的身体的な負担の軽減や、生活と介護の両立を支援する取り組みを推進します。」って書いてあるのに。

 平日は仕事があるんです。

私、介護に纏わるいろいろのために、何度仕事を休んだことか。

休みの前日には「(皆さん忙しいのは承知していますが)お休みをいただきます。」と言いながら頭を下げる。休みの翌日には「お休みを頂き、ありがとうございました。」とお礼を言う。

なんやねん、コレ。

 「別に自分のために休むわけじゃないのに…」なんていう思いが頭をよぎる。

 休みを頂くために、できるだけみんなに迷惑をかけずに済むように、新規の依頼が入っていない日で、訪問件数に比較的余裕のある曜日を選んで、自分が緊急待機であってはいけないし、自分よりも休みを優先させないといけないスタッフがいたらその時は避けて…。

平日に休みをとるのって大変なんですよ!

だから「生活と介護の両立を支援する取り組みを推進します。」の文言に嘘が無いことを期待します。

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