認知症の母への対応で心がけていること~前編~

在宅介護

 ごきげんよう!きいです。

さっきあった出来事を憶えていられない。分からないことを何度も聞く。同じ話を何度も繰り返す。ちゃんと目的が達成できない。失敗ばかりする。これらはみんなまりぃさんが悪いのではなく、認知症の症状なのですから、仕方ありません。どうにかすれば治るものでもありません。

そんな時ちょっとの心がけで、まりぃさんが安心できて、大きなトラブルを避けることができたら。そのためには、いったい何が必要なのでしょう?

大切なのは〝信頼関係〟を構築すること

私は、日々の生活を通して「信頼されないとまりぃさんが辛いし、自分自身も困ることになる」と感じました。そこで今回は、信頼関係を構築することの大切さについて考えてみました。

・とにかくどんな言葉かけや対応でも良いから、まりぃさんを不安にさせないこと。安心してもらうこと。

可能な限り、自分の事は自分でやってもらう。家族のためにもできることをやってもらう

危険は避ける。安全を守る。

それが、私が心がけている対応です。

 それを積み重ねて、まりぃさんの信頼を得ることができていれば、いろいろやりやすくなります。まりぃさんの大切なものを触ったり、パーソナルスペースに入ったり、肌に触れることなどです。

 まりぃさんはこれからも年をとり、老化していきます。認知症だって進行性の病気ですから、今までできていたことができなくなったり、今までは見られなかった症状がある日から急に出現することもあるでしょう。

 お風呂やトイレのお手伝いは、羞恥心を感じることです。でもそれが必要になる日が必ず来ます。その羞恥心という垣根を越えてケアのために寄り添うには、信頼を得ることが大切なのです。

 また、将来まりぃさんが私を忘れてしまっても大丈夫なように、〝人に自分のことを任せても悪いようにはならない〟という信頼感の土台をしっかり作っておきたいのです。

 まりぃさんには上手くできないことがあります。手順を忘れたり、へたくそになったこともたくさんあります。

 見守りや声掛けが必要ですし、やってもらった事に対して私が後でこっそり手を加え、やり直すことも増えてきました。危なくて任せられないことも増えてきました。まりぃさんの目に触れないように、隠さないといけない物も増えてきました。

 でも、できるだけ戦力外通告をせずに、少しでも参戦してもらいたい。

〝自分はまだまだ現役〟と思っているのに、何もさせてもらえないという悲しみ。自分にもできるのにという悔しさ。そんなのは嫌ですよね。

できるだけ活躍の場を奪わず、できることを見つけてやってもらう。

 活躍してくれたときには「ありがとう。助かった」という言葉をかけていきたいなと思います。その時のまりぃさんが、とても嬉しそうだからです。

いつも上手くはいきません…

 もちろん上手くいかないこともあります。時間が無い時や疲れている時などは、自分がやった方が確実に早いので〝今日は無理〟とさっさと済ませてしまうことになります。

 失敗した時や危険を感じた時に感情をぶつけてしまい、まりぃさんを不安にさせてしまっている自分に気づくことも多々あります。その度に後で深く反省することになります。

 だけど、100%は無理‼と割り切って。

 だけど、割り切れなくてジタバタともがいたり、自問自答したり。私もそんな毎日を送っています。

<認知症の母への対応で心がけていること~後編~>へつづく

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