薬を飲ませてあげて!

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 ごきげんよう。きいです。

 最近、とある問題が続けて発生して「どうしたものかなぁ…」と頭を悩ます今日この頃です。

 その問題は…。

 奥様による「内服の自己調整」です。

 利用者様は男性で、お病気の治療やコントロールのために、内服が必要な方。

 そしてお薬を夫へ飲ませなかったり、減らしたりするのは奥様。

 決して「治療の邪魔をしてやろう」的な、考えではなく、「夫が薬を飲むと、やたら眠たがるのでやめてみた」「こんなにたくさんの薬は飲みたくないと夫が言ったから抜いてみました」という夫を思って(?)の行為。

 コレ。本当は怖いことなんです。

 実際に外されてしまっていたのは抗てんかん薬。奥様が「眠たがるから抜いてみた」というお薬です。この薬はきちんと内服を続けて血中濃度を保つことで、てんかん発作を抑えます。

 それを抜いてみたら…ご主人が発作を起こします!

 「こんなにたくさんの薬を飲みたくないと言ったから」と言って抜かれてしまったのは、ホルモン剤と下剤です。

 この奥様。本当は眠剤を抜いたつもりで、ホルモン剤を抜いていました。

 夜間にトイレが頻回で眠れないという夫の治療薬を抜いてしまっていました。

 もちろん、勝手に薬を自己判断で止めてしまうのは危険な事です。

 それを「本人が望むから」と言って実行してしまうのは「治療の妨げ」になり、これも危険行為です。

 後者の奥様は、認知機能の低下が心配されています。受診をしたら「初期の認知症」と診断されてもおかしくないのでは?と思われる方です。

 主治医やご主人の担当ケアマネさん、訪問薬剤師も周知しています。

 ご家族へも状況の報告はされていますが…「父の世話をできる母でいて欲しい」という気持ちが溢れています。

 さて、そのお薬を抜かれてしまったご主人様たち。

 抗てんかん薬を抜かれた方は、てんかんの発作をおこす前に発見できたので大事に至らずに済み…。

 そしてホルモン剤と下剤が減った方は上機嫌だったようですが、便秘になってしまいました…。

 そしてこの両ご夫婦。看護師から「いかに大切なお薬か」という説明&お説教(?)をされることになります。

 だけどそれ以前に、先生や薬剤師も説明した…はずなんだけどな…。

 先生も薬剤師さんも「まさかそんな理由で薬を抜くとは…」と思うのか。

 「この薬は自己判断で絶対に抜かないで下さい。飲めなければ、医師にご相談ください」って、もっとわかるような表示や説明をしてあげて欲しい。

 だって今回の奥様方、全くわかっていなかったんですもん。

 これからも同じようなことが発生する可能性はあると思います。

 「夫が飲んでいる〝薬という名の何か小さな丸いもの〟」では無く、「夫の病気を治療するため・病状をコントロールするために必要な、大切なお薬」と認識してもらう方法…?

 イヤイヤ。

 それ以前の「そこから認識していただかないといけないご夫婦なんだ」という認識。

 それが大切な気がします。

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