ごきげんよう。きいです。
利用者様が病院へ救急搬送となる時。訪問看護師が救急車を要請することは珍しくありません。
最近は私自身が119番をコールすることはありませんが、これはあくまでもタイミングの問題です。
救急車のサイレンを聞くたびに、そこではいろいろな方が関わり、いろいろなことが起こっているのだろうなと思うのです。
5~8分だったのに
その救急車。
私が住むマンションはすぐそばに消防署があるので、時間を問わず出動のサイレンが外から聞こえてきます。
最近は朝の6:30~7:00頃の出動が多いような気がします。
目が覚めたら具合が悪いご家族を発見、救急車を要請するというケースが多いのかな…と勝手に想像しています。
そして、要請してすぐに救急車が来てくれる人は幸運だなとも思います。
今まで、私が救急車を要請した時。
大抵は5~8分程度で到着してくれていました。
受け入れ先が見つからず、搬送までに何時間もかかってしまうケースや、散々受け入れ先を探しても見つからず、「手持ちの解熱剤を飲んで翌朝外来を受診してください」という病院の指示で、結局搬送してもらえなかったケースなどもありましたが…。
振り返れば悔しい思いを何度も何度も…(涙)
だけどそんな時でも救急車の到着は早かったんです。
それが今は、救急車の到着に時間がかかっています。
たとえそれが窒息であっても、です。
どこの国の話?
人が完全に喉を詰まらせ、5分以上放置されてしまうと死に至る可能性が非常に高くなります。
そうでなくても脳死レベルの重い後遺症が残ることになります。
発見したらすぐに窒息の状態を解消するため、気道を確保しないといけません。
救急車を呼びながら口を詰まらせる物を取り除かないといけない。
だけどその救急車が到着するのに20分以上かかったという話を聞きました。
始めは外国の話かと思ったのですが。
それが先月起きた、日本での話。
高齢のご婦人が庭での作業から家に戻ると、夫が食べ物をのどに詰まらせもがいている所を発見。口の中の食べ物をかき出したものの、顔色が真っ白になり目を見開いて明らかに様子がおかしいため救急車を要請。
119番の司令員は「今、傍に救急車がいません。直ちに向かわせるが到着に時間がかかります。それまで応急処置を行って下さい」と、ご婦人に背中や胸を叩くように指導をし、近所のかかりつけ医も自宅へ駆けつけてくれた。そのおかげで一命を取り留めることができたのだとか。
その話を聞いて、その高齢のご婦人が指導通りに必死で行動した力に感心するばかりです。
そのおかげで大事に至らなくて良かった…という症例なのですが。
「救急車の到着に20分って…」正直、そう思います。
そのご婦人がいかに怖い思いをしたか。
そしてその夫の命がいかに危険な状態であったか。
今までは、そんなことなかったのになぁと思うのです。
これもコロナのせい?
受け入れ先の病院が見つからず、搬送できなくて何時間も待機になってしまうから?
それともこの夫の運が悪かったのか?
だけどこれは本当に報告された話。
窒息だけではなくトラブルはたくさんあります。
例えばお風呂場での溺水、転倒・転落、火傷など…。
「本当に気をつけて生活しなくっちゃ!」…そう思います。