それは難しいかなぁ。

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 ごきげんよう!きいです。

 私は日頃、利用者様からの相談事に対して「無理」とか「困難」という返答はできるだけしないようにしています。

 どう考えても難しいような事…。

 例えば、余命が僅かという方が「生きていたい」と仰ったとき。

 そんな時にも「それは無理です」等の返答はせず、「そう思うあなたがいるのですね」と受け止め、なぜそう思うのか。その思いを遂げることができなくても、何かできることはないだろうか…というお話をします。

 だけど…今回は「それは…難しいかなぁ。」とつい言ってしまいました。

 そんなお話です。

 Sさんはオーバー90の女性です。

 訪問看護でのお付き合いも、随分長くなりました。

 どちらかというと寂しん坊で甘えん坊のようなタイプで、今までにも何かあるごとに「早く天国に行きたい」と仰ることがありました。

 もちろん行けていないから、今もお付き合いが続いている訳ですが(笑)。

今回「それは…難しいかなぁ。」と言ったのは、そこではなく…。

Sさん…。

今度は「若返りたい」と仰るのです。

ほうほう。

私も「そう思うあなたが…」とお話を伺っていたのですが。

「動くのが億劫。」「孫に会った時、『若いっていいな』と思った。」

だから若返りたいと思った。

わかる気がしますけれど…。

「リハビリは面倒くさい」

「外には出たくない」

「動きたくない」

…えっと…。

話を伺えばうかがう程、どんどん怪しくなってきます。

体調が悪いわけでもなく、ショックな出来事があった訳でもなく、ちょっと若い人がうらやましくなっちゃったかな?

という訳で。

「Sさん。できることなら私も若返りたいです(本当はあまり思っていないけれど)。どうすれば若返ることができるか一緒に考えてみましょうか?」と言ってみたところ。

「ええ?それは無理よ。きいさん、私を若返らせて~!」と仰るので…。

「それは…難しいかなぁ。」

「やっぱり?」と笑うSさん。

Sさん…いくら何でもそれは無理ですって!

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