まりぃさんの教え

母の介護

 ごきげんよう!きいです。
 今日もケアマネジャーの、のんさんと一緒に特養Nへ行ってきました。
まだまだガラスの玄関ドアとアクリル板越しの面会です。
早く身体に触れることができるくらいまで、傍に行けるようになるといいのにな。

今月のまりぃさん

 今月のまりぃさんは、私のことが「娘のきいである」と分かりませんでした。

「どちら様かは分かりませんが、わざわざありがとうございます」と深々とお辞儀をされてしまいました。

 それでも…。
 誰?私に何が起こるの?と警戒する様子は一切なし。

 今日は素敵な相談員さんのSさんがお休みなのかな?初めてお会いする男性スタッフさんに手を引かれて悠々と現れ、にこやかに会話をするまりぃさん。
「身体は元気。元気だけが取り柄!」
 それは、私と一緒に住んでいた時から繰り返し、のんさんに伝えていたことです。
今も変わらないなぁ。そして「ちょっと、余所行きの気分なんだな」
そう思いました。

 私が「お友達と仲良くしてる?」と聞いたとき、「仲良くしてるよ」と答えた後、まりぃさんは饒舌に語りました。
「私はね、嫌な人には近づかないの。傍に来る人とは笑って話すの。そして嫌なことは聞かないようにするの。それが、平和なの」
 男性スタッフさん、のんさん、私へ…そう話してくれました。
おおお~。まりぃさんの教えだぁ。
 のんさんは隣で「まりぃさん…」と聞き入っている。
なのにその後…。

「何かくれるって言ったときには『ありがとう』って受け取って、自分が持っているものも『どうぞ』ってあげるの。そうしたら、おあいこでしょう?」
 う~ん…。それは、事と次第によるけれども(笑)。
でも、それも平和なのかも知れない。

そして。

「だから、お金も無いの。みんなあげちゃったの。それが、私の手なの!」って(笑)。
て…。手?手段。やり方。
そっか…お金、無いんだね。…まあ、良いけど…。
のんさんは、急にツボにはまって吹き出しました(笑)。

 私のことは、最後まで思い出すことなく「ありがとうございました。また来てくださいね」と深々と頭を下げて帰室していきました。
 私と一緒に住んでいた時には、いつも不安気だったまりぃさん。
「家に帰る」って外に出掛けたがっては、私に引き止められて。


 それが今、あんなに安心して過ごせている。
 見たことのないズボンを履いていたのは、汚しちゃったからかな。

 来月の面会の時には、新しい服と靴下を買って届けようと思いました。

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