ごきげんよう。きいです。
今までにもお伝えしてきましたね。
「訪問看護は、〝ゆりかごから墓場まで〟なんです」って…。
最近、あるママさんの支援をしていて感じたことがあります。
「今の育児って、人に相談する前に〝ネット検索〟なんだなぁ…」
ここでは、良い・悪いの話ではなくて…。
今は子どもをお腹に宿した時から、情報はネットで入手。
自分が何をすべきか。どこを受診するべきか。みんなはどうしているのか?
何が普通で、何が普通ではないのか。
みんなみんな〝ネット検索〟。
そんな時代なんですね。

ママさんは、看護師や医師へ相談する前に〝ネット検索〟をして、「何とか自分で対応できないか」という頑張りを見せます。
それがネックになって、「もっと早く相談してよ~」と言う事がポロポロ発生します。
最近では、人工呼吸器の取り扱いや医ケアの方法もYouTubeで見ることができます。
だけどそれが「我が子のケアにマッチしたものかどうか?」が問題です。
私が看護師になった頃。
新生児ケアの現場にいたとき。
小児科の医師は「これからは子どもを看るだけではダメ。〝赤ちゃんに一度も触ったことが無い女性〟が、これから〝お母さん〟になるためのサポートが必要になるのよ」と話してくれました。
今のママさん・パパさんたち。
それに加えて「相談する相手・育児を助けてくれる存在」が益々少なくなっているんですね。

「ねえ。赤ちゃんがああなんだけど、そんな時ってどうすれば良い?」
「ねえ。自分の具合が悪いんだけど、ちょっと助けてもらえない?」
そんな時に「わかった。明日行ってあげる!」って言ってくれる心強い存在。
甘えられる存在。
安心して大切な赤ちゃんを任せることができる存在。
それが、例えば(パパママの)お母さんなら…と思っても。
今の「お母さん」は、60代なら「自分の生活のために仕事を続けないといけない」という世代で。
ひょっとしたら「うちのお母さんは、おじいちゃん・お婆ちゃんの介護が大変で、育児を手伝ってなんて言えない…」ということもあるかもしれない。
今の時代。
「子育てママ・パパが頼るべき存在がいない」
育児という初めてのことに「誰の助けも期待できない」という状況で、臨まないといけない若い夫婦。
そりゃあ、大変ですよね。
「心配な事は〝先ずはネットで検索〟になっても、無理はないのかなぁ」と思います。
そんなママさんへ、訪問看護師と訪問診療医の連絡先を、可愛くデコッた紙に書いてお渡ししてみました。
後は「連絡したら受診や入院を勧められる」になる前に、「看護師さんが来てくれたら何とかなった」という体験を積み重ねていければ良いのですが…。
「手探りの育児」ではなく「安心できる育児」へ。
それが大切なんだろうな。