〝年齢〟じゃないのよ

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 ごきげん!…な、きいです。

 実は嬉しいことがあって、本編に割り込むためパソコンに向かっています。

 なんてことの無い些細な事なんですけれど。

 それは、ある方の訪問看護に伺っている時の出来事です。

 まだ訪問看護が始まって間もない利用者様。緊急対応に備えるため私ともう一人、二十代のスタッフと一緒に訪問していました。

 その方のご自宅へ到着し、血圧や体温などを測定していた時…。

 私、季節外れの蚊に左腕を刺されてしまいました。

 利用者様と言葉を交わしながら、私が左腕を擦っているのに気が付いたスタッフ。

「どうされたんですか?」

「蚊に刺されちゃった」

 左手にポチっと赤い虫刺されの痕が残っているのをチラッと見せました。

 これからプックリしてくるんだろうな~と思いながらも、そのままケアを続行。

 便が出したいのに出せなくて…と処置を希望する利用者様。

 早速処置をしようと準備をし、いざ浣腸を…という時。

「きいさん。ちょっと失礼します」と、スタッフが私の左腕、蚊に刺されたところに触れ、くるくると指を回しました。

「?」

 ひんやりした感じ。そして白く残る軟膏。

 何と!私のぷっくりしてきた左腕に、ムヒを塗ってくれたんです。

 なんということでしょう!

 ムズムズ痒かった虫刺されにひんやりとした気持ち良さ。

 「私、いつもバックに入れているんです」とムヒを見せながらにっこり微笑むスタッフ。

 ええ子や~(涙)

 ただそれだけのエピソードなんですけど。

 うれしくって。

思いやり

 こういう気付きと申しましょうか、思いやりと申しましょうか…。

「痒いだろうな」とか「両手が汚れる処置が始まると、痒くても掻けないな」と考えてくれたのでしょう。

 よく「若いのに気が利く」や「若いから気が利かない」とかそんな言葉を耳にしますが、こういうアクションができるのって、感性だと思うんです。

 年齢じゃなくて、個人の持つ感性。

 こんな素敵な感性を持った仲間がいてくれること。

 本当にうれしいです!

 そして私はそのお礼として「かなり減っていたムヒ」の新品をプレゼントしたいな~と思うのですが…。

 今からムヒって、季節外れかしら。

 今、買うべきか。

 それとも来年の、虫刺されの季節に買うべきか。

 悩んじゃうな~。

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