これはある方から聞いた話。
介護保険料などいろいろな負担が、1割から2割へ変更となった方の中に…
稀に「こっちは2倍のお金を払うんだから、サービスも2倍価値あるものを提供するべきだ」というご意見をおっしゃる方がいるのだそう。
むむむ。
そう来ましたか。
言いたいことは分かるような気がします。
負担が増えるわけですから、その分、得るものも増えて欲しい。
だけど、利用者様の負担割合が増えたからと言って、サービスを提供する訪問看護やヘルパー等の事業所が2倍の利益が得られる訳ではないのです。
私達は何も変わらない。
ルールで決められた時間内で、医師の指示書に基づいた内容で、ケアマネジャーの立案した計画に則って、看護計画を作成し、利用者様の同意を得ながらケアを展開する。
それは法律で定められているのです。
これは現在サービスを利用されている皆様にも、これから利用される皆様にも、是非ご理解いただきたいことです。
ご意見・ご要望
私も今までの経験の中で、いろいろなご意見・ご要望を耳にしてきました。
大型台風による暴風雨で「命を守る行動を!」と言われている中、「妻のお尻に吹き出物ができた。今すぐ見に来て欲しい」というご要望。
「緊急加算を取るのなら、必ず電話から5分以内に駆け付けろ」というご要望。
「訪問看護?うちに来て何をしてくれるわけ?料金はいくら取るの?見積もり出してくれないと分かんないよ」というご意見。
「他の利用者が緊急だろうが何だろうが、うちへの到着が遅れることは許さない」というご意見。
サービス開始当初はそのようなお気持ちでも、大抵はご利用を続けて頂く中で「訪問看護を利用しながら家族を介護するということは、こういうことなのか…」とご理解いただけるようになっていくのですが…。
2倍のサービス…。
サービスを提供する側に2倍の収益があるわけではない。法律で決められたルールに則って看護が行われているのだ、ということをご理解いただけるとありがたいです。
何がいけないのかな。
説明が足りないのかな。
システムが複雑なのかな。
情報提供される場がないのかな。