ごきげんよう!きいです。
今回は、まりぃさんが婦人科を受診した時のお話しです。
きっかけは、デイサービスから「尿とりパッドに血液が少量付いていました」という連絡があった事。
どこからの出血?おなかは痛くないの?そもそも診察を受けることができるのか?
認知症って、通院も検査も診察を受けることもみんな大変!そして、いつもと違う体調に気が付きにくい!そんな事を改めて実感したエピソードです。
デイサービスからの電話
ある日、仕事中に携帯が鳴りまして…。デイサービスの名前が画面に表示されました。
今日はまりぃさんがデイに行っている日なのに…。わざわざ電話をかけて下さるとは、何かあったに違いない。発熱?転んだ?まりぃさんにいったい何があったのか?
電話に出ると「尿とりパッドに血液が少量付いていました」という連絡でした。
「入浴の時に気が付きまして…。量も少ないし、その後トイレに行かれた時にも確認をしましたが止まっていました。ただ出血なのでお知らせしておこうと思いまして…」とのこと。
ありがたや~。本当に良く見て下さって、おまけに連絡までいただきまして、ありがとうございます。
〝見る目が多い〟って、こういう時の〝発見〟につながるのが良いですよね。助かります…。
まりぃさんは尿とりパッドを何枚も重ね付けしてモコモコになっていたり、表裏を間違えることもあって、自宅でもトイレに同行してお手伝いをしています。
私はどこからの出血かを確認するため、その後もトイレに付き添うたびに、パッドの確認を続けました。
すると翌日にも、かすったような出血が。
この場所、この出血の感じは…。泌尿器科か婦人科か消化器科のどれかと言えば、婦人科なんだけど…。
ということで、まりぃさんを婦人科へ連れて行きました。
ちなみにおなかや出血部位の痛みを聞いたところ「そんなのは無い!」と一言。
そりゃあ、良かった。
婦人科にて
まりぃさんは出産経験もあり、婦人科に抵抗はない様子でした。
だけど、痛くも痒くもないのでなぜ受診するのかがわからない様子…。
血液の付着したパッドを見せて、念のために病院で診てもらおうと話しました。その時は自分のパッドではないとごねるのかとも予想していたのですが、神妙な表情で頷き、受け入れは良好。
ある土曜日の午前中に受診をしました。
認知症を患っており、デイサービスでパットに血液が付着していることに気が付いてもらって受診しました。と事の経緯を説明すると、先生から「では、内診してみましょう」と。
ひえええ。やっぱりやるんですね、内診を。
わかってはいますが、まりぃさんは頑張れるのか?内診台に上がることができるのか?
結論:内診台には上がれました。私も傍に付き添いました。
そして…
大騒ぎでした。
終わるまでの間、いたーい!痛ーい!イターイ!と大きな声で大騒ぎ。
まるで注射を受ける小さな子供みたいでした。
先生も「ごめんなさいね~。本当にごめんね~。」とずっと声を掛けてくれていましたが、まりぃさんの耳には届いていなかった。
内診と念のためのがん検診を受けるまりぃさん。お薬を入れてもらい、診断名は老人性膣炎。
エストロゲンの分泌量が低下して粘膜が乾燥してしまい、歩行などの動作によって脆弱化した組織がこすれ合い、出血や痛みを引き起こすことがあるのですって。
わかりやすく言うと「女性ホルモンが少なくなり、潤いが不足して出血が起きた」…のでした。
のちに、がん検診の結果も異常はないと伺ってほっとしました。
だけど考えさせられたのは、その時に診察をして下さった先生の一言。
「もし、また病院にかかる時には、今度は大きな病院へ行った方がいいですよ。」って…。
それは、まりぃさんが大声を上げたからですか?
まりぃさんが認知症だからですか?
先生…。大きな病院にかかるには、地域のクリニックの紹介状が必要なんです。
大きな病院に行っても、「これくらいなら、近くの病院で診てもらいなさい」って言われちゃうんですよ。
だからまた何かあったら、伺いますね。紹介状を書いてくださいね…。
今回はデイサービスで出血に気が付いてくれたのが、やはりありがたかったです。私が第一発見者だったら、どこかに傷か何かができているんじゃないか?で終わっていてもおかしくなかった。
受診するか・しないか…が、受診しないとダメかな?しなくてもいいんじゃないかな?
しなくてもいいよね?だって、検査って可哀想だし…なんて、いくらでも言い訳ができちゃう。
認知症の方の訴えや〝いつもと違う〟を無かったことにしない。
もみ消さない。
それって大事なことですね。