兄の物は兄のもの

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 兄が間もなく退院してきます。

 兄の部屋に足を運び、換気をしたり掃除機を掛けたりしてはいましたが、退院が決まってからは気合の入り方が違います。

 冷蔵庫の食品もたくさん捨てちゃったから、新しいのを買ってこないと。

 また、食べられるようになったから。

兄の部屋で

 兄の部屋に入るときはいつも、誰もいないのが分かっているのに「お邪魔しまーす」と声を掛けてしまいます。

 兄がいなくなってからは、返事が返ってこない寂しさは染みわたるようだったし、「これからどうなるんだろう」という不安を感じながら一人で途方に暮れる時間もありました。

 兄の部屋はそんな場所になっていました。

 だけど退院が決まってからは、同じ空間が別物になりました。

 空気さえもが違って感じられます。

掃除をするときの注意

そんな兄の部屋を掃除する時に注意してきたことがあります。

  • あれこれ見ないし触らない。

 これはもちろんプライバシー保護のためです。私が逆の立場だったら、やっぱりあれこれ見られるのは嫌ですもん。

  • 物の場所は移動させない。

物の置き場所が変わると困りますもんね。兄があとで探し回ることになります…。

  • 余計な詮索はしない。

「部屋にあった〇〇、どこで買ったの?誰かにもらったの?高かったんじゃないの?」などは聞かない。余計なお世話だし「見てるじゃん」って思われそう。

やはり兄妹でも、踏み込んではいけないこともある。

私は兄の母でもなければ、妻でもない。

兄のものは私のものではない。

きちんと線引きはしておかないと。そう思いました。

介護をしていると、その線引きが曖昧になってしまうような気がします。

「兄の物は、兄のもの」

そう自分に言い聞かせます。

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