徘徊じゃありませんから

介護の現実

ごきげんよう!きいです。

先日、<脳血流センサーが欲しいんですけど>でお伝えした利用者様。

今回はその「真夜中に家を出て、一人で通りまで歩いてきた」と、奥様に報告をした方の話です。

その利用者様は脳出血の既往がありますが、今までにそのような行動は無かったんです。

初めての行動であることと、階段からの転落などの危険もあるため、奥様の了解を得てケアマネジャーへ報告されていました。

そして今回、リハビリの訪問に合わせて、ケアマネジャーの訪問・ヒアリングとなったのですが…。

そのケアマネさん…。

挨拶もそこそこに「先日、ご主人がお外へ出られたそうで…」と話し始めました。

「そうなのよ~。私は眠っていたから、気が付かなくて~」と奥様。

そしてすかさずケアマネさんがバックから取り出したのは…。

福祉用具カタログ。そして付箋のついたページを開いて…。

「奥さん、こんな『徘徊防止センサー』というものがありましてね…」

…そう話し始めたとたん…。

「うちの主人は、徘徊なんかしませんから!」

ピシャリとやられてしまいました。

そうなんですよね。

ものは話しようです。

もし、これが徘徊だったとしても…。

「ご主人ラブ」の奥様へ、いきなり「あなたのご主人は徘徊を始めました。それを止めるためにセンサーを導入しましょう!」と突き付けるようなものでしたね。

愛する家族のバッドニュースは、受け入れがたいものです。

「そういう福祉用具もありますよ」という紹介の前に、「お怪我が無くて何よりでしたね」とか「今までにも、そんなことがありましたか?」「お怪我を防ぐために何か方法がないかと考えていたら、こんなものがありまして…」というような話から入っていたら。

少しは奥様の反応も違ったかな?と思います。

とりあえずは、「また同じようなことが起こるのか?」を見守ることになりそうです。

もしまた同じようなことがあれば、奥様の脳裏に「なにかセンサーとかいうものがあったような…」「それがあった方が良いのかしら?」とよぎってくれるといいな…と思うのですが。

さて、どうでしょう?

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