どこまで対応できるのか?

uncategorized

 ごきげんよう!きいです。

 前回は珍しく「お子様」について触れました。
この「お子様」は、小児の利用者様という訳ではなく…利用者様のご家族に、お子様(お孫様のケースもあり)がいらっしゃるときの話でした。

 実は私達訪問看護師は、医師が訪問看護指示書を発行すれば、小児に対しても訪問看護に伺います。

 訪問看護の利用者様は、成人と高齢者ばかりではないのです。

時間外の定期訪問

 この小児の訪問看護の場合、小学生以上であれば、訪問する時間が〝学校から帰宅した後〟になることが殆どです。
 訪問時間が16時過ぎからという方もいらっしゃいます。

 私が勤めるステーションは、訪問は17時まででそれ以降は事務処理などの時間となっています。

小児の訪問看護は医療保険の訪問。ルール上は1時間半までが1回の訪問に与えられる時間です。

16時に伺って、17時半までのケアが制度上「アリ」なのに、「17時までに戻って事務作業に入りたいんですよね~」とはさすがに言えない…。

「ウチの訪問看護を利用したかったら、15時半までに帰宅して下さい」とも言えない…。

「学童の利用者様」が増えると、訪問看護の「午後の遅い時間」の争奪戦になります。

じわじわと、訪問看護師の退勤時間を遅らせる要素が増えているのです。


 それを考えていて…。
 これからは成人の利用者様でも、社会参加の場から帰宅した後の訪問依頼が増えることがあるのかな~?と思いました。

 例えば、深い褥瘡(床ずれ)のある車椅子生活の方がいらっしゃって。
その方は就労されていて、職場から帰宅するのが夜の19時以降。
 おひとりさまで、ご自身の褥瘡を処置してくれる人がいない。
 仕事は多忙でなかなか休みがとれず、リモートではできない業務内容…だったら。
 そんな方に、主治医が訪問看護指示書を出したら…?
 やっぱり19時以降に訪問して必要な処置を行うステーションが必要になりますよね。
自営業の方が、店を閉めた後に訪問看護が伺う…なんていうことも必要になるかもしれません。

 これからは、生涯独身という人が増えると予測されています。
労働人口も減少し、病気や障がいがある方も今以上に活躍を求められるかもしれません。
…となると、夜間や祭日の「定期訪問」が求められると言う事…ですよね。

体調が崩れたときの「緊急訪問」ではない、いつものケアを行う「定期訪問」を、夜に行うということなのです。

 以前から「土日祝日にも定期訪問を行うステーション」を増やすような動きを国がしていました。
これからは「夜間も」になるのでしょうね。

 でもね…求められても…。
どこまで訪問看護師に応えることができるでしょうか?

 訪問看護師の人数自体が少ない。病院に比べてまだまだ給料が安い。家庭をもつスタッフが多い。

 24時間の緊急対応すらもとらない訪問看護ステーションも多いのです。

 訪問ニーズの多様性に、どこまで対応できるのか?

 これは深刻な問題なのかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました