Excellentなヘルパーさん

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 この週末、緊急待機の当番だった私。そして緊急訪問に呼ばれる私!

 今日は利用者様のために私を呼び、私が困らないようにいろいろ心配りをしてくれた、すばらしいヘルパーさんのお話をしたいと思います。

救急車を呼んでください。

 呼び出しの電話が鳴ったのは17時30分頃でした。

「〇〇ヘルパーステーションのSと申します。今、△△様のケアに入ったところなのですが、△△様が『便が出ないから、救急車を呼んでください』と言われていまして…」

何と!

「オムツの中に少し出ている物があるのですが、まだ中に残っているみたいです。救急車じゃなく、看護師さんを呼びましょうということになって、電話をさせて頂きました」

それはありがたい!

便が出ないという理由で救急車を呼ぶことは、さすがにできませんもの。

 この方、私が前回伺ってからずいぶん期間が開いてしまっていました。

定期の訪問に入っているスタッフと情報共有をして、処置を行うために訪問しました。

すごいぞ。ヘルパーさん!

 時間的には連絡を下さったヘルパーのSさんと入れ違いのタイミングに到着しました。

 「こんばんは。△△さん。お久しぶりです」とご挨拶しました。しかし、△△さんは私を見て不思議そうな表情を浮かべます。

ずいぶん期間が開いてしまって、顔を忘れた看護師が表れたので、驚かれたのだと思います。

 そのやりとりを見ていたSさん。私があまりお宅事情に詳しくないと察して下さいました。

「この後誰もケアに入らないので、退室されるときには就前準備が必要なんです」と、

部屋の明かりの消し方、給湯器の消し方、暖房の消し方、鍵の閉め方、鍵の置き場所などを教えて下さいました。

 それだけではなく、手袋や洗浄ボトル、おしり拭き、オムツや尿とりパッド等、私がこれから行うであろう処置に使う物の置き場所からゴミの捨て場所まで教えて下さったのです。

 私達訪問看護師が伺う時間はいつも平日の日中なので、就前準備は行いません。

退室の時もご家族が寄って下さるので、鍵を掛けることもありません。

 だけど今日は、私が退室する時にそれができていないと△△さんが困ってしまう。

それを察して、一つのもれもなく私に伝えて戻って行かれました。

 退室を遅らせる結果になってしまったことをお詫びすると「私、この後はもう訪問無いんです。帰るだけだから」と笑顔で帰って行かれました。

 私がすごいなと感心したのは、このSさんの察する力。

もしSさんが、私がお宅事情に詳しくないと気付いていろいろ教えてくれなかったら、△△さんも私も困ることになっていました。

 Sさんのような方がいらっしゃるから、△△さんのような高齢者も安心して一人暮らしを継続できるのでしょう。

 本当にすごい方でした。

 そして△△さんは19時には(はやっ!)就前準備をし、救急車を呼ぶこともなくスッキリしたお腹で夜を迎えることができたのでした。

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