ガスが止められたら

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 少し前の話です。
 ある利用者様、Oさんの担当ケアマネさんから連絡を頂きました。
 「Oさんなんですが…。ガスが止められてしまいました。ケアに支障が無いよう、早急にお子さんに連絡をとります。それまでの間、よろしくお願いします」

 こういうこと…。時々あるんです。

 訪問看護に伺ったら、ガスが使えない。電気が点かない。水が出ない。

 料金の滞納が原因のこともありますが、故障、災害の影響ということもあります。
このうちどれが発生しても、生活には大変な影響を受けます。

 今回のケース、Oさんの訪問看護では、実はあまり大きな影響は出ませんでした。
 Oさんの訪問看護の内容が、体調確認や緊急時対応、内服管理支援やリハビリテーションだったからです。
 訪問した際に感染予防のため、看護師が手を洗わせていただきますが、それが〝冷水になる〟というだけでした。
 

 私達は利用者様のライフラインが止められた事実の発見者になった時には、担当ケアマネへ連絡し、療養生活への影響が大きくならないように動いていただきます。
 そして訪問看護の目的が果たされるように知恵を使います。
 もし、入浴介助が必要な方だった場合には「ガスを使わないでできる清潔ケア」の方法を考えます。
 例えば、電気ポットでお湯を沸かし、清拭や洗髪、部分浴をする。
 または電子レンジでホットタオルを作り、清拭をするなどです。

 ただ、このOさん夫妻の生活にとっては一大事です。ガスコンロを使った料理ができないし入浴もできません。

 ガスが使えないからと言って、入浴のために銭湯に行くこともできないかもしれません。高齢で在宅療養をしている方々には難しいことです。

 ガスを使った料理ができない場合に、レンチンでできる料理への変更ができるか?が問題です。

材料をそろえるため、食品を購入するために出費がかさんでしまうかもしれません。


 今回の原因は料金の滞納でした。
 ケアマネさんが息子様へ連絡し、ガスの料金を納めて頂いたことで再びガスは使用できるようになりました。

 高齢となった親を支える私達の世代は、〝病気や介護〟だけでなく〝生活が成り立っているか〟にも気を配る必要があるのですね。

 ちなみに、大きな台風が去った後。
 訪問して〝天井に穴が開いている〟というのを発見したり、雨漏りの跡を発見して連絡したこともあります。

 この場合、ケアマネさんからご家族へ連絡をしていただいたり、修繕されるまでの間、ショートステイに入る手配が必要になることもあります。

 やはり遠距離介護や、万が一の時に家族がすぐに駆け付けられない環境の場合には、ケアマネジャーの存在は必須だと思います。

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