水道が止まったら

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 昨日はもしも訪問先のお宅のガスが止められたら…という話でした。

 今回は「もし水道が止まったら」について考えてみます。
 実は水道の場合…。「料金を払わなかったから止められた」という方は、私は経験がありません。

 災害による断水や、お住まい付近の水道工事による断水は経験しました。

 そして私は、災害で1週間近く断水となった地域の訪問看護に伺ったことがあります。

 この時には、災害用の給水車が十分な給水を行えるようになるまでの間、事務所やスタッフの自宅で水道水を汲み、冷蔵庫で凍らせて利用者様の訪問時にお届けしました。

 訪問予定が無くても、移動中に立ち寄れる利用者様のお宅には、水をお届けに立ち寄りました。

 ペットボトルの口、ギリギリまで 水道水(浄水器を使わない水)を入れ、直射日光を避けると、3日間は飲むことができるそうです。

 どんな理由にせよ「水が出ない」というのは大変な事です。

 もし水道が止まった場合には、私達看護師が感染予防の手洗いや、処置を終えた後の手洗いができません。
 利用者様の入浴やシャワー浴どころか、お湯を使った清拭や足浴、陰部洗浄等もできません。
 身体を清潔にすることも、傷を洗浄することもできないのです。
 食事や水分摂取にも影響が出ます。
 排泄物をトイレに流すこともできません。

 利用者様の清潔のために、市販の「身体拭き」「おしりふき」「お手拭き」等を使用して拭くことがやっとです。

自分たちの手は、消毒をシュッシュッ!

だけど、汚れは十分に落ちません。

水の大切さがわかります。


 災害への備えとしてペットボトルのミネラルウォーターを買って水道水の代わりにする場合…。

 備蓄として一人当たり1日3リットルが必要だと言われています。
ただ、これは料理と飲料水としての量です。

 では、生活用水(トイレ・お風呂・シャワー・炊事・洗濯用)も含めたら…?

 東京都水道局のHPによると…。

洗面・手洗いで水道水を1分間流しっぱなしの場合 約 12リットル
歯みがきで30秒間流しっぱなしの場合約 6リットル
食器洗いで5分間流しっぱなしの場合約 60リットル
洗車で流しっぱなしの場合 約 90リットル
シャワーで3分間流しっぱなしの場合約 6リットル
…を消費するのだそうです。

 また、それ以外にも、水洗トイレを「大」で流すと、1回で13~15リットル使用するのですって。


 生活用水として、一人が一日に使用する水の量は平均219リットルと言われています。
いざという時には何かを我慢したり、水を最小限の使用量で暮らす工夫が必要になります。


 私…自分自身が、できるかどうか自信がありません。

 特に高齢者・小さなお子さん・在宅療養者がいらっしゃるご家庭では、水が無いと大変な事態に陥ってしまいます。

当たり前のように使えると思っている「水」。

大切に使わないといけませんね。

そして私も、その大切さを実感したことを思い出しました。

タイトルとURLをコピーしました