ケアマネジャーのんさんからの変更

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 いよいよ、まりぃさんは施設のドアの奥へ、振り返りもせずに歩いていってしまいました。

すべては予定通り。スムーズ過ぎるくらい順調なスタートです。

 だけど…なんだか寂しい。本当にこれでよかったのかと心が揺らぎます。

それは、まるで子供を初めて保育園に預けたときのような感覚でした。

ケアマネジャーの変更

 まりぃさんがドアの向こうに行ってしまってから、残った私は相談員さんと書類の確認や施設に預ける介護保険証や健康保険証などの確認が続きました。

 そうこうしていると、先ほどのケアマネさんが「まりぃさんはお部屋でレンタルのお洋服へ着替えられました。着て来たお洋服は、今日はお持ち帰り下さい。退所の時にまたお洋服をお持ち下さいね」と、まりぃさんが脱いだばかりの洋服や靴を持ってきてくれました。

「嫌がらずにお着換えになりましたよ」

そう言って下さったケアマネジャーさん。

そう。何とまりぃさんは施設に入ると、のんさんから担当のケアマネジャーが変更になるのです。

施設に入所している間は施設ケアマネ「やまちゃん」が担当になります。

それは、のんさんが居宅介護支援事業所のケアマネジャーだからなのです。

寂しいことですが、ここは仕方がないことなのです。

のんさんも、それを知った上での老健入所の提案だったのです。

私は書類等の確認を終え、まりぃさんの本やぬいぐるみなどを渡しました。

手紙は書いた意図をお話しし、落ち着かなくなった時にまりぃさんへ渡して欲しいと伝えました。

そして後ろ髪引かれる思いで、施設Aを後にしました。

車で5分かからない距離ですが、これは回り道が必要だから。

駅の歩道橋を渡れば、徒歩でも10分程度の距離です。

だけど新型コロナ感染予防のために、面会禁止(リモート面会は可)。

何だかなぁ…。

本当にこんな時じゃなかったら、まりぃさんの介護の状況や、えい君の仕事の事情も何かが変わっていたかもしれない。

病気を持ち、抗がん剤みたいな免疫力が落ちる治療をしながら仕事を続けることは、このコロナ禍ではとても困難な事だったのです。

とても悔しいことです…。

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