いよいよ入所!

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 前回はまりぃさんができるだけ「個室で退屈にならないように、何かをやらかさないように」「家に帰りたくならないように」「家族を忘れないように」という思いを込めて、数々の品物を準備したことをお伝えしました。そして今回は、いよいよ入所当日のお話です!

わずかな荷物

 入所当日は快晴でした。「天気がいい」というだけで、まりぃさんの新たなるステージが明るいステキなものになりそうな予感がします。

 準備した本やぬいぐるみ等の他、薬や必要な書類をバックに入れましたが「本当にこれだけで良いの?」と不安になる少なさ。

 衣類やタオル類は全てレンタルです。

・寝巻・肌着・Tシャツ・下着・靴下・ベスト・室内履き・歯ブラシ・マグカップ・バスタオル・フェイスタオル・ハンドタオルがセットになって、レンタル料1日=1,152円なり。

その他、日用品として…

ティッシュ:100円/箱

ボディーソープ・シャンプー・リンス:30円/回(240円/月)

洗顔フォーム:20円/回(160円/月)

入れ歯洗浄剤:20円/回(600円/月)

おしぼり:10円/回(1500円/月)

ちなみに、上記のティッシュとボディーソープ・シャンプー・リンスの料金は〝ノーマル〟。

〝プレミアム〟だと料金は2倍です。

きっと、お肌に優しい物が用意されているのだとお察しいたします。

 これらのおかげで、私は洗濯の負担や洗濯物の回収とお届けの負担から解放されて。

ボディーソープや洗顔フォームの残量も気にして買い足してお届けしなくて済むのですね。

そしてまりぃさんは感染から守られて、きっと「みんなとおそろい」の楽しみを感じるのです。

お迎えの車に乗って

 約束の時間になると、施設Aの相談員さんと車の運転をして下さる男性がお迎えに来てくれました。

まりぃさんの体調が悪かったり、歩くのが大変だったら乗って行けるようにと、車椅子を押して。

 まりぃさんが杖をついてはいるけれど、しっかりと歩けるのを見て、車椅子には荷物を載せることになりました(笑)

送迎の車には私も一緒に乗って、施設Aまで移動します。

まりぃさんは、いつものデイサービスへ出かけると思っていたようです。

私が車へ一緒に乗り込むと、目を見開いて「あんたも行くの?」と不思議そうでした。

私は一緒に乗ったことについて、あれこれ言う訳ではなく「今日は一緒だよ」とだけ言いました。

ただ施設Aは、とても近い場所にあります。車が走り出して5分経つ頃には、既に老健の入り口を通過していました。

 入り口を入ると広いロビーがあり、そこでまりぃさんと私はいったん待機。

しばらくすると入所中担当して下さる、ケアマネさんと理学療法士さんがいらっしゃって、まりぃさんの動きを診たり、私から日常生活の様子の確認がありました。

 それが終わると…いよいよ、まりぃさんはドアの中へ向かいます…。

「じゃあそろそろ…。まりぃさん、行きましょうか?」

「ハイ」

新しいケアマネさんと理学療法士さんに、両脇から支えられたまりぃさんはいつもより身体の小ささが目立って見えました。

椅子から立ち上がった時には「あんたも行くの?」と聞いて来ましたが、「ううん。待ってるね」というと「ふうん」とだけ言って振り返らずに行ってしまいました。

2人に付き添われて歩くまりぃさんの姿は、さしずめ〝捕えられた宇宙人〟のようでした。

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