久し振りの訪問診療

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 退院後初の訪問診療…。久しぶりにY先生がいらっしゃいます。

 診察で体調を確認し、問診で生活状況を確認。退院時処方のお薬を継続して処方して頂きます。私も今回は大切なやりとりになるだろうと思ったので、同席させていただきました。

玄関で鉢合わせ

 Y先生が兄の部屋に到着した時、兄はトイレに入っていました。

 玄関のチャイムが鳴り、私がインターフォンで応対して玄関ドアを開けました。

玄関に足を踏み入れたY先生と、トイレから出てきた兄が鉢合わせする形の再会となりました。

「おおっ⁉」

 私は初めて先生の目を見開いた顔を見ました。

病院から頂いてきた診療情報提供書は、まだ兄が持っています。

だけど、退院の段階で、事前情報は先生に伝わっていたはず。

 そして今、先生の予想を超える姿の兄がいたようで…。

「いやぁ…。こんなに元気そうだとは思わなかった。」と一言。

 実は先生、訪問診療を1回/週にしようかとお考えだったそうです。

 だけどスタスタと歩き、痛みの訴えは無く(少々の上腹部の張り感はあります)、フェントスを貼り続けてはいますが、屯用のオキノームは内服していません。食事の摂取量も増え、夜間も眠剤を内服しなくても眠れている…。福祉用具も入り、ヘルパーさんの支援も加わった。

「訪問診療を、増やさなくても大丈夫そうですね」そう言って先生は笑いました。

診療情報提供書をお渡しし、予定通り診察と処方をしていただき、先生をお見送り…という雰囲気でそのまま外へ…。

兄のいない場所で

「いやぁ、本当に驚きましたよ」

「入院した後、急に水分を摂れるようになって。点滴もしなかったんですよ」

「鎮静がかかったということもあるけど…。入院前に採った採血の結果は、かなりひどかったんですよ。良く回復されましたね」

「入院前は、眼球黄染も出ていましたよね…」

「そうでしたね…」

といった会話を短時間しまして…。

「先生、やっぱり余命って分からないものなんですか?」

「…だけど、抗がん剤は抜けて行きますしね。腫瘍の影響はどうしても出てきます。急変の可能性ももちろんあるし…短い月単位かもしれませんね…」

先生はそう言って次の診療へ向かわれました。

短い月単位の時間をどうやって過ごすか。

兄の体調と相談しながら、やるべきことをやっていくしかありません。

タイトルとURLをコピーしました