ごきげんよう!きいです。
今回は足のお手入れの大切さについてのお話です。
食い込みの強い巻き爪や皮膚のただれ、外反母趾、胼胝(タコ)や魚の目・かかとのパックリ割れ…。
そばにいてもなかなか気が付かないけれど、実は〝足はトラブルの多発地帯〟。
トラブルは早く発見して、対応するのが介護する側にとっても大切なんです。
危険な爪切り
ある日、まりぃさんが自分で足の爪を切っていた時の話です。
まりぃさんは膝の曲がりが悪いのですが、身体が驚くほど柔らかいので、自分の足の爪を切ることができるのです。
パチン パチン と爪を切る音。
音が止んだので、また変なところに爪切りをしまい込まないよう、回収しようと思いました。
「爪切り、終わった?」と、まりぃさんの手元を覗き込むと、親指の爪がヤバイ状況…。
途中まで切れているけど、切れ方が明らかにヤバイ。
完全に切れていなくて爪に切れ目が入っているだけ。それが斜めに切り込んでいるから、これ以上切ったら肉が切れそう。
『うっわー。どうしよう、コレ。』と心の中でつぶやく私。
「上手く切れないわぁ。良く見えないもの。」
…だったら、切っちゃダメだよ…。
斜めだけど、何とか爪の中途半端についている部分をカットして、やすりをかけて終了。
見栄えはいまいちだけど、仕方がない。
もう爪切りもできなくなったのか…としみじみ。これからは、目につかないところに爪切りを隠さなくっちゃ。
足は身体の土台
まりぃさんの皮膚は乾燥肌なので、保湿も行い足の皮むけやパックリ割れの予防を行います。
親指の爪は強い巻き爪。歩いても痛みは無いので、時々テーピングを施す程度です。
巻き爪は切りにくくてケアも簡単ではない。だけどそんな足の爪に、傷をつけて化膿でもしたら大変です。
これは、過保護な心配ではなく、足のどこかに傷を作ったり、炎症が起きたら厄介なことになるからなんです。
足のどこかにいたむ傷(食い込みの強い巻き爪や皮膚のただれ、外反母趾、胼胝(タコ)や魚の目・かかとのパックリ割れ)などがあると、それをかばって歩き方が変わってきます。それにより今度は筋疲労が起こり、足だけでは済まずに腰痛も招くことに。
転びやすくもなりますし、転んだら骨折もしやすい。腰痛が起きれば日常生活に大きな変化を起こします。
フレイルと呼ばれる身体の虚弱な状態に繋がっていくと、その影響は身体だけにとどまらずうつや認知機能の低下を招く。引きこもりも招きます。
大切な事
足は身体を支える土台です。土台が崩れると、全身が崩れるという話をしている先生もらっしゃるのですから、足の傷や痛みは馬鹿にできません。
フットケアの研修に参加した際に、講師の先生が言っていたこと。
「靴はブランドや値段よりも、自分の足にあっているかどうかが大切。かかとと足の甲にフィットし、尚且つ足の指先には1㎝の隙間がある事。そして足指を広げるゆとりがつま先にある事。」
これが良い靴の条件だそうです。
そしてもう一つ大事な事。
それは「糖尿病には気をつけて!」ということ。糖尿病は神経障害を起こすので、しびれたり足の感覚が鈍くなってきます。足に傷がついていても分からない。足に何かが刺さっていても分からない。
靴の中に異物が入っていても気が付かずに歩いてしまう。
靴の中に石が入った状態で歩き始めたら、皮膚は大変なことになります。
そんなことってあるの?と思われたあなた。講師の先生は「受診に履いてきた靴の中からピンポン玉が出てきた人がいる」と話していらっしゃいましたよ。
本当に「床に血がついているのを見て、初めて自分の足の傷に気が付く」なんてことにならないように、糖尿病は予防しましょう。