悲しい事件

在宅介護

 ごきげんよう!きいです。

 数日前TVを見ていた時に、悲しい事件がTVで報道されていたので、ここでちょっと取り上げてみようと思いました。

 事件の被害額自体は僅かかもしれませんが、問題はそこじゃない。被害に遭われたご家族の言葉に、いろいろ考えさせられました。その事件は、介護士が、訪問先の重度の身体障がいのある利用者さんのお宅から、食べ物や洗剤などを盗み、書類送検されたという事件です。

事件の概要は…

 被害に遭われたのは、一人暮らしをされている脊髄損傷の男性です。顔以外の身体を動かすことができず、24時間体制の介護が必要で、介護士のサービスを利用されていました。

 週に一度日用品や食料を届けている妹さんが、頻繁にものがなくなることを不審に思い、防犯カメラを設置したところ、犯行が発覚したといいます。

 その防犯カメラには、利用者さんのお宅の洗剤を、介護士が自分のバックへ入れる映像が映っていたのです。

 8月に食べ物や洗剤あわせて10点以上2000円相当を盗んだ疑いで、50代の女性介護士が警視庁に書類送検されました。

 その報道では事件の概要が伝えられ、防犯カメラの映像が流れ、専門家の意見も添えられていました。「氷山の一角ではないか」「介護の密室化が支援者による犯罪の温床になっている」「厳しい労働環境にも問題があるのでは」と。

 そしてご家族のコメントがとても悲しかった。

「怪しいと思っても、事業所に撤退されると次が見つからないので交代を言い出せない現状がある。」

その利用者さんとご家族は、そんな中勇気を出して声を上げたのですが…。

それが本当に氷山の一角ならば、本当に悲しいことです。

窃盗がいけないことだとか、人として…とかは今更な話。

密室であろうが、厳しい労働環境であろうが…。利用者さんの元でケアをする対価としてお給料を頂いている。そこには事業所の看板を背負っているという自覚が必要。

プロとしてのプライドはどこへ行ったのか…。

 私達在宅に訪問してケアをする者は、時々カメラやマイクを設置されているご家庭に遭遇することがあります。

その目的は様々で、遠くに住むご家族が利用者様の様子が心配で。

てんかん発作を起こしたり、転倒リスクが高いから万が一の時にしかるべきところに連絡できるように。

何も訪問看護師やヘルパーなどを監視することばかりが目的ではないでしょう。

 それが有る無しに関わらず、人に見られても恥ずかしくない行動をしなくちゃいけないでしょう…。そう思いました。

窃盗に対してどう対抗するか?

 私は、認知症の方も被害に遭うリスクが高いと思います。

 自宅から何か物が無くなっても、認知症の方は気付くことができなかったり、家族も本人が捨ててしまった・使ったことを忘れてしまった・どこかにしまい込んでしまった…と思うかも知れない。

 本人が気付いて「私の大切なものが無くなった」「あの人が来るとものが無くなる」と訴えても、物取られ妄想だと思われてしまうかもしれません。

 私がもし別居だったら、最初に疑うのはきっとまりぃさんでしょう。

人を疑うのは怖いことです。もしそれが間違いや勘違いだったら…と思うと、とても言い出せません。

お世話になっている人との人間関係は、崩せないし崩したくない。

 では自分の家族と大切なものを守るために、私だったらどうするか?を考えてみたいと思います。

 一番は「予防」だと思いました。

 最初は「物をできるだけ置かない」とか「在庫管理をしっかりチェックする」というのが頭に浮かびましたが、これはできれば良いのですが、かなり無理もあるだろうなと思いました。

 頻回に足を運べない、買ったものを届けられない。災害など、もしものことを考えて物を多めにおいてある、というのは当然です。

ただそうなると、物が多ければそのうちの一つが無くなっても分かりにくい。

 ならば物がいくつあるかを管理し、在庫から出した人がサインを残し残数を確認するというのはどうかと考えましたが、チェック表を作ったり、徹底するまでの段階で人間関係がギスギスしたりプレッシャーになってしまいそう。

そして考えた次なる手は…

※次回、「窃盗から家族を守るには?」へつづく…。

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