一人歩きに対する心得

在宅介護

 ごきげんよう!きいです。

 前々回・前回とまりぃさんが一人歩きをしてしまい、警察へ連絡。無事に帰宅することができたエピソードをご紹介しました。

 だけど、そのような経験をしているのは私だけではなく、沢山のご家族の方が認知症の方の一人歩きで大変な思いをされています。それを物語るように、警察署のホームページには〝認知症等徘徊が見られる高齢者の家族へのお願い〟などが記載されています。

徘徊シリーズの第3弾は、「一人歩きに対する心得について」です。

県警のホームページには…

 某県警のホームページによりますと、「警察では、行方不明者届け出を受理した場合、すぐに各種手配や発見活動を行っておりますが、認知症等の高齢者の場合、一見して道に迷っているかの判断がしにくかったり、保護をしても自分の名前や住所を言えなかったりして、ご家族への連絡が遅くなる場合があります。」と書かれています。

 やはり、まりぃさんと一緒。普通に街に溶け込んでしまうことがあるんですね。

そして保護した認知症の方が〝どこのどなたかが分からない〟という状況…。

家族への連絡までの道のりの困難さが目に浮かぶようです。

そして、同居家族へのお願いとして書かれていることは…。

・できるだけ一人での外出を避け、家族が付き添うようにする。

・外出時の服装や所持品を家族が憶えておく。

・衣類の裏地等に名前や連絡先を書いたものを縫い付けておく。

・位置情報発信機能器具を持たせる。

・市町が行っている事前登録制度等を確認し利用する。

また…

外出先ではぐれたり、行方不明と思われるときは、すぐに最寄りの警察署へ届け出るか、110番通報をして下さい。

家族だけで探したり、帰宅をまたずに、すぐに警察に届け出ることが、早期発見につながります。

…と書かれています。

家族以外の県民へのお願いとして…

・季節に合わない服装をしていたり、不安そうな高齢者を見かけた場合、相手の目線に合わせ、穏やかにはっきりとした口調で声を掛けて下さい。

・認知症の方への対応として「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」という点に注意しましょう。

・認知症等徘徊高齢者を発見した場合は、最寄りの警察署へ届けるか、110番通報をして警察官が来るまで待って下さい。ケガがあるなど応急な処置が必要と思われる場合には、119番通報をしましょう。

県のホームページには…

 また、某県のホームページ〝行方不明の認知症高齢者等に関する相談窓口〟には、認知症の方などの行方がわからなくなった時の対応として…。

 すぐに最寄りの警察署の生活安全課か「110番」へ電話で連絡をして下さい。また、お住まいの市町の相談窓口へも連絡してください。と書かれています。

 先に市町へ相談した場合でも、家族等の意向を確認したうえで、警察への届け出がまだであればそれを促したり、広域的な連携が必要と判断された場合には、県内の他の市町や他の都道府県に対して行方不明者の捜索協力の依頼を行うこともして下さるそうです。

 まりぃさんのように長い距離を歩けない人ばかりではありませんもの。お金を所持してバスや電車に乗って移動してしまう方もいらっしゃいます。そうなると、他の都道府県への協力依頼が必要になるのですね。

 認知症の方が行方不明になった時には、非常に危険な状況に陥ってしまったり、命が危険に晒される事態にまでなってしまうことがあります。

 交通事故に巻き込まれたり、事故のきっかけを作ってしまったり。また、寒さの中を徘徊することによって低体温になってしまったり、暑い中であれば、熱中症で倒れてしまうかもしれません。

 家族を危険から守るためにも、一刻も早い捜索の依頼をすることが大切なのですね。

だけど、連絡することが「家の恥」と考えてしまったり、「自分で見つけられるのではないか?」「自分からひょっこりと帰ってくれのではないか?」という希望的な観測をしてしまったり。

あるあるです…。

 私自身も「まりぃさんが帰ってきているのではないか」と、家の中を2回探しましたから。

だけど、私は経験から学びました。

「見失った認知症家族は、そう簡単には自力では探せない」ということを。

そして警察の方とのやり取りでも学びました。

「警察の方は、認知症の方に対する対応を学び、そして家族へも優しい。」

それはきっと、市町の担当者も同じだと思います。

日本は今、みんなが認知症高齢者への対応についての学びを深めないといけない時代を迎えています。

認知症の方と、その家族への理解と対応、支援の在り方。

これは次第に浸透していくべきであって、医療や介護だけではなく、警察や自治体、地域住民みんなが、もうすでに関わり合うことをを余儀なくされているのだと思います。

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