コツコツと…

在宅介護

ごきげんよう。きいです。

 昨日お伝えした、アルツハイマー型認知症の方とご家族の話のつづきです。

 排泄の失敗の片付けを続けるご家族は、自分の時間の多くを家族の介護のために費やしています。

 利用者様ご本人も、もちろん悪意があってやっている訳ではなく「失敗して困ったから自分で頑張って処理をした」…なんだけど、「認知症のために適切な方法がとれなかった」という結果。

 本当に、「何とかしてあげたい」と思うお二人なんです。

施設入所に向けて

 ご家族様とのお話の中で「一番良いと思うのは、施設で安全に過ごしてくれること」という言葉も聞かれました。

 「それならば、施設入所に向けて、少しでも動き出せることを探そう!施設入所への道筋を作ろうではありませんか!」

 そういう気持ちを固めた、私たち訪問看護師なのでした。

 まだご家族様と話をしてから何日も経っていないので、情報を集めるのもこれからです。

 先ずは、担当のケアマネさんとの情報共有が必要です。

 「ケアマネさんと施設入所について話をするんですけど…」と、聞いたので。

 その際には『要介護1では…』で終わってしまったそうなので、おそらくご家族とケアマネさんは「特別介護老人ホーム」への入所を考えていると思われます。

 老健ではダメなのか。グループホームでは料金的にきついのか。他の施設は全く考える余地がないのか。…それも確認が必要です。

 もし「どうしても特養」ならば…。

 今のまま、デイサービスとショートステイを利用しながら、要介護3となるのを待つか。

 それとも「何とか要介護3にならないか?」をもう一度考えてみるのか。

 それも大切なポイントです。

ご家族様への情報提供

 このご家族様。とても優しくて几帳面そうです。

 訪問看護師が利用者様のお部屋に入る際、和室なのに「そのままスリッパで上がって下さい。いろいろ汚れているので…」と案内をされたとき。

 その畳は、見た目では汚れていなかったのです。

 今までのエピソードで分かるように、きっと泥や排泄物などで汚されてきた畳なんだと思います。

 でも、汚れていないように見えるという事は、それだけ「ご家族が綺麗にして来た」ということ。

 「転ぶといけないので、敷物は外しています」と、家より住人のことを優先させています。

 利用者様も、訪問した時の衣類はきれいに洗濯されたものを身に付けています。

 それだけ献身的に介護をされているのです。

 「できるだけ短時間でケアを済ませるために、やってあげている」のだと思いました。

 そのご家族様に、聞いてみました。

 「着替えを手伝わなかったら、どうなりますか?自分で衣類が汚れていることに気が付いて、季節にあった、その時に必要な物を選択して、自発的に正しく着替えることができますか?」

 すると…「できません」とのお答えです。

 教えてあげたら自分で衣類を身に付けることができても、その必要性が理解できず自発的に行動できないのならば、それを認定調査で伝えましょう」とお伝えしました。

 例えば…。認定調査のチェック項目の中には「ズボン等の着脱について、当てはまる番号に一つだけ〇印をつけて下さい。」というものがあります。

 1.介助されていない 2.見守り等 3.一部介助 4.全介助 のうちどれかに調査員がチェックを付けるのですが…。

 ご家族が「私の手伝いが必要です」と答えるか。

 「ズボンを着替える必要性すら分かっていません。私がいなければ汚れたまま、ズボンを履かないままでいます」と答えるか。

 そこで結果が違ってきます。

 「できる・できない」の捉え方をご家族様へお伝えしていくこと。

 施設入所は急ぐのか、それとも今の生活を続けながら入所への気持ちと向き合うのかを確認すること。

 入所へのイメージ固めを支援する事。必要な情報提供を行う事。

 やるべきことはいっぱいあります。

 ご家族様の気持ちも揺らぐことがあるかもしれません。

 入所するのもしないのも。どちらが正しいとか間違いではないのです。

 「このままで」の可能性もあります。

 でも、話ができるご家族様だから。しっかり考えることができそうな気がします。

 一つ一つをコツコツと進めていくことになりそうです。

 

 

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