認知症の末期

母の介護

 ごきげんよう。きいです。

 私は過去に<段階と寿命>という記事を書きました。昨年の2月のことです。

 私自身が認知症の介護の苦しさをすごく感じていた頃でした。

 そして苦しい思いの中で、7段階の評価にまりぃさんを当てはめてみたときの評価は段階6。

 重度の認知機能の低下(やや重度あるいは中期段階のアルツハイマー病)でした。

 そしてまりぃさんと一緒にいられる時間の短さを実感し、「いつかは母の介護に終わりが来るのだという実感」に、焦りと安堵を感じたものでした。

段階7へ

 そして今、面会の時のまりぃさんの様子を見て…。

 段階7:非常に重度な認知機能の低下(重度あるいは後期段階のアルツハイマー病)に進行したことを実感したのです。


 段階7はアルツハイマー病の最終段階であり、患者は環境に反応したり、会話したり、最終的には体の動きを制御する能力を失う。
この段階でも,単語や文章を口にする場合がある。
この段階の患者には,食事やトイレの使用を含めた,ほぼ全般に渡っての日常介護が必要である。 微笑んだり,手助けなしに座ったり,頭を正面に向けて保つことができなくなる場合もある。 異常な反射反応をとるようになる。 筋肉が硬直する。
嚥下に障害が出る。
…とされています。


 面会の時のまりぃさんは…。
 自分が特養で過ごしている事、私とのんさんが面会に来ていることの理解ができていないし、何かを感じているふうでもない。

 ただ面会の場に連れてこられて、二人の女性が目の前に座って…。
 そのうちの一人は「娘のきいである」とは分かったものの、すぐに忘れて?関心が無くなって?面会の間、娘に対して一切の質問も母としての言葉も無い。

 自分が良く話す、都合がいい言葉を繰り返すだけ。

そして集中力が途切れたら、コミュニケーションよりも楽な「読める文字を読み上げる」をして時間を潰す。

この「患者は環境に反応したり,会話したり…能力を失う」の部分に当てはまると思いました。

他の資料でも…。

認知症の進行の末期(重度)
・意欲の低下によって物事に対する関心が薄くなり、忘れること自体がなくなるために記憶障害が目立たなくなる。
・自発性が低下するので、何度も同じ話を聞き返すことが無くなる。
・家族が認識できなくなり、コミュニケーションをとること自体が難しくなる。
…そして、歩行障害などがみられるようになるので、殆どの時間をベッドで過ごし、徐々に寝たきりの状態になっていく…。
ですって…。

都合がいい

 1年と5か月。その間にいろいろありました。

 ずっと傍にいることはできなくて、変化に気が付くのが遅くなったかも知れないけれど。

 認知症の進行という事実。

「仕方がない」と思う部分もあるし、「都合が良かった」と思う部分もある。

 それは、関心がないということ…。

「最近、えい君に会っていないけど、どうして来ないの?」
「施設の入所にかかるお金、大丈夫なの?」
そんなふうに聞かれたら、私はまた苦しくなる。

聞かれない方が楽なんです。

関心がなくて、自分のことばかりを語るまりぃさんの方が、私にとっては都合がいい。

…そう思ったのです。

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