ごきげんよう!きいです。
先日、ある利用者様の訪問に伺ったときの話です。
その女性。
とっても素敵な手編みのニットを着ていらっしゃったのです。
褒めると、とっても嬉しそうに笑いながらいろいろお話を聞かせて下さいました。
その女性は農家の生まれで8人兄弟。
若い時に姉妹の多くが「行儀見習い」に出されたのだそう。
そこで働きながら裁縫や編み物、料理や掃除などの家事を教わり、教養を身に付けたのだそうです。
そして「昔って、今みたいに気軽に素敵な服を手に入れることができなかったでしょ?毛糸で子供のセーターを編んで、背が伸びたらセーターをほどいて毛糸を足して、また何度も編みなおしたのよ。」
「いろいろ勉強できて良かったわ。」
「今じゃ、考えられないでしょ?」
そう言ってにっこりされるのです。
何時間も編み続けても、ご主人は「疲れないかい?」とは言うものの「もうやめなさい」とは決して言わず、自分にできる家事は率先してやってくれたのだとか。
長年共に連れ添ってきた夫婦の、仲良しの秘訣を伺ったような気がしました。
物が無い時には、物が無いなりの暮らしがあるということですが。
今のように、物はあるのに値段がどんどん上がっていく…というのは、また違った話なのでしょうね。