能力を発揮して欲しいのなら

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 最近の私の記事を振り返ると、認知症や物忘れに関わる困りごとについて書かれていることが多いですね。

 だけど。

 そうではない、別のタイプの困った人もいらっしゃいます。

 「ハラスメント系の方」です。

 私がある利用者様の処置に伺ったときの事。

 その男性利用者さんは、私に質問を投げかけました。

「何年看護師をやっているの?」

「もう、30年以上になります。」

「ずっと休まずに続けていたの?」

「いえ、産休や育休ではお休みを頂いたときもあります。」
(こういう時には、ちょっと脱線していた時があることは言わないようにしています)

「じゃあ、年金はがっぽりもらえるね!」

「…へ?」

 その利用者様が気にしていたのは、私の看護師としての経験年数ではなくて。

 私が、いくら年金を受け取るのか?だったようです。

「だってそうじゃない?看護師をそんなに長くやってたらさ~、もらえるでしょうよ~年金。いいよね~。」

 私の中で、その方に対する「早く良くなって欲しい」とか、「安全に暮らして欲しい」という思いが急にぐらつき始めます。

 なんだかな~。

 私が「なんだかな~。」と思っていることが伝わらないように、配慮しなくてはいけなくなります。

 私の頭の中は、創部の評価よりも、今のこの話題をどうやって変えるか?に集中してしまいます。

 「どうなんでしょうね~?たくさんもらえるといいんですけど。未来がどうなるかなんてわからないですから、いくらもらえるのかは考えないようにしています。」

 そう答えるのがやっとでした。

 自分の身体を看ている看護師に、いいパフォーマンスをして欲しいのであれば。

 持っている能力を存分に発揮して欲しいのであれば。

 思考を乱すような発言はやめた方が良いと思います。

タイトルとURLをコピーしました