再び入院 ~其の一~

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 ここの所、兄の体調はどんどん悪化しています。いや、悪化というよりは衰弱と言った方があっているような気がします。

 もう誰にも止められません。兄の体重はとうとう50㎏台になってしまいました。

入院希望

 熱があるわけではありません。血圧は普段よりも低い数値ではありますが、104/56mmHgあります。Spo2は99%。脈拍は不整脈が続いています。

食欲はありません。甘みのあるものを飲むと、口の中がネバネバして気持ちが悪いからと、お茶を飲んでいます。ムセはありません。嘔吐を1回していました。

いちご一個を食べるのがやっとで「何かを食べないといけないと思うが、食べる気にならず、吐き気が出るのが怖い」と話します。

会話はできますが、活気はありません。

「このままじゃいけないと思う。入院しても良いかと思う」そう兄は言いました。

兄の思いをさらに聞くと、〝週末一人で過ごす時間が不安だ〟という気持ちがあるようです。

私は訪問看護のスタッフを通して、Y先生へ状況報告をしてもらいました。

間もなく先生の携帯から連絡がありました。

「今、他の利用者さんの往診が終わりました。今からお兄さんの診察ができますが、寄らせて頂いて良いですか?」

往診に来て下さったY先生は、兄の「入院したい」という気持ちを聞いてくださいました。

兄は週末が心配という気持ちと共に「点滴をすれば、怠さがとれるのではないか?」という質問を先生に投げかけました。

ただ、兄は〝点滴を受けて元気になったら退院して、また在宅生活へ戻ることができる〟と考えていました。

 先生は「家でも安全に点滴を受ける事はできますよ」と説明してくださいましたが、それでも兄は入院を望みました。

 先生が病院へ〝ベッドの空きがあるか〟を確認して下さることになりました。

 先生が退室した約10分後に、退院調整看護師のTさんから電話を頂きました。

 「急かもしれませんが16時までに病院へ到着できますか?」

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