M先生のお話し

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 兄が無事入院しました。入院のための何枚もの書類に記入し、いろいろな方からの質問に答えていると、気が付けばあっという間に時間が過ぎていました。退院調整看護師のTさん、病棟医のM先生が病室へ足を運んで下さった時は17時を過ぎていました。

病室にて

 兄は点滴を受けながらベッドに横たわっています。じっと目を閉じています。

 退院調整看護師のTさん、病棟医のM先生とお会いするのも、前回の入院の時以来です。

 「退院後、どのようにお過ごしでしたか?」との質問には、辛い痛みは殆ど無く、今朝まで入浴も自力でできたこと。ヘルパーさんや福祉用具のレンタルを利用し、独居生活を継続したこと。時には私の運転で買い物に出かけ、外食にも出かけたことをお話ししました。

 「いい時間を過ごせたんですね」

 そう言っていただけました。

 M先生からは「Y先生から点滴のご希望があると聞いています。状況を見ながら滴下量を調整していきます。何か気になる事や聞いておきたいことはありますか?」と。

 それに対しては、兄自身が「下痢が止まらないのと、右の脇腹が張るのが続いています。食欲もありません」というようなことを話しました。

 それに対して先生は1枚の文書をまとめて下さいました。それを私達にかいつまんで読んで下さいました。

 それには兄が話した、下痢が止まらない・腹部の張り感・食事量と体重が減っていることという症状がなぜ起こるのか。今後どのように対処していくのかが書かれていました。

 そこには「下痢とは違い、便ではなく、粘液が出る状態です」と書かれていました。

 そして「率直に言って、粘液を止めるための有効な手段は現時点ではありません」とも書かれていました。

 やっぱり…と思いました。

私は改めて兄と、先生がまとめて下さった文書を振り返りました。

「粘液便はトイレに行っても良ければそうする、例えばそれが面倒くさいとかなら、オムツ等の代替手段を考えていくということかと思います」という部分は読むのを止めました。

先生も口頭では「トイレがそばにありますからね」と言っただけでした。

 兄は近いうちにトイレに移動することができなくなり、オムツを使用するようになるでしょう。

 その現実を今、伝えなくても良いと思うからです。

 ちなみに、体重減少の原因は「筋肉量の減少」と書いてありました。

その後私は帰宅しました。

訪問看護ステーションとケアマネジャーののんさん、親戚とのグループLINEへ、兄が入院したことを伝えました。

タイトルとURLをコピーしました