ストレッチャーの上で

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 今朝は緊急対応のヘルプからのスタートでした。

 夜間に緊急待機のスタッフが、呼吸苦のため訪問した超高齢利用者様。その方は救急搬送とならず、朝まで自宅で待機。普段通院をしている病院の外来診療の開始時間を待って、介護タクシーで病院へ向かうことになっていました。

 いくらご家族が「(夜間の緊急当番医が)遠いし初めての病院だから嫌。いつも診てもらっている病院で診てもらいたい」と言っても…。

 そう都合よく、当番じゃない病院に、夜中に診てもらうことは…できません。

 「救急なら当番医へ。そうでなければ、朝になったら外来にかかって下さい」これが問い合わせに対する返答だったそうです。

 それが今の、病院受診のルールなんです。

 そして緊急待機スタッフの肺ケアで急場をしのぎ、朝になってからいつもの病院への受診を私がサポート。

 呼吸苦は無く、血中の酸素飽和度も夜中よりは上昇していてホッとしました。

「今の感じなら、入院にはならないかも。でも疲れちゃったから、本当は入院して欲しい…」そうご家族様は仰います。

「上手く医師に状況を説明できるか不安」と仰るご家族へ、訪問時の状況や事の経緯を書いたメモ書きを「先生に見てもらって下さい」とお渡ししました。

 ケアマネさんには、ストレッチャー(寝台)での移動ができる介護タクシーの手配をお願いしてありました。

その到着を待って送り出したのですが…。

 その利用者様…。

 外来で、2時間以上診察を待ったのだそう。

 ストレッチャーの上で。

 「検査の結果、入院になりました」とご家族様から連絡を頂いたときに、その話を伺って…。

 驚きましたよ…。

 そんなに今の外来って混んでいるの?

 予約外だったから待たされるのはわかるけれど…。

 寝心地の悪いストレッチャーの上で、寝て待っている超高齢者が病院のスタッフの目に留まらなかったのか?

 ご家族様には「苦しそうだったら我慢させずに、外来の看護師さんに声を掛けて下さい」とは伝えてあったけれど、どうだったんだろう…。

 寝心地も悪かっただろうし。

 褥瘡、できていないかしら。

 横になっているのが苦しくなかったかしら。

 トイレ、大丈夫だったかしら。

 入院になった後に、遠く離れた場所で一人で心配をする私でした。

 「今はなかなか入院もできないって、友達から聞いたのよ。」

 これは今日訪問した、違う利用者様の奥様から聞いた話。

 それを思えば、入院できただけでも良しとするべきなのか。

 どうなんだろう…。

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