年相応の物忘れと、認知症による物忘れの違い

在宅介護

 ごきげんよう!きいです。

 最近、50歳代以上のお年頃の方々から「最近私、自分が認知症じゃないかしらって思うのよ。どうですか?大丈夫だと思いますか?」と質問されることが増えてきました。

 分かりますよ…。その気持ち。私も自分自身の物忘れが気になります。

 まりぃさんを見ながら「私まで認知症になったらどうしよう」と不安になることもあります。

 今回は、年相応の物忘れと、認知症による物忘れの違いについて考えて行きたいと思います。

年相応の物忘れ

 この質問をして来た皆さんは、ご自分の物忘れを自覚し、認知症ではないかと気に病んでいました。

「物忘れ」というのは、誰にでもあるものです。

 私はこのような相談をされた時「あなたご自身が物忘れを自覚できており、物忘れのエピソードを憶えていて、相談しようと考え、実際に相談ができている。それができているあなたは、認知症ではないと思いますよ。」と言います。

〝買い物に行って、うっかり買い忘れて帰ってきてしまった。〟

〝物をどこに仕舞ったのかが曖昧になってしまい、一生懸命探すことが増えた…。〟

その様な物忘れは、「年相応の物忘れ」であり、ちっともおかしなことではありません。

そのほかにも…

・ご自身に起きた出来事、体験したことの一部を忘れる。

 例えば、街でAさんにばったり合って、新しくできたカフェでお茶をした。その〝カフェの名前〟を忘れてしまった…というもの。

・日付や曜日を間違える。

・ご飯の、食べた内容を忘れる。

だけど…

・忘れたことを自覚することができる。

・ヒントがあると思い出すことができる。

などはしっかりしています…。

認知症による物忘れ

 一方、認知症による物忘れは、物忘れのグレードが違います。

・買い物に行って、うっかり忘れて…どころか、買い物に行ったこと自体を忘れてしまいます。

・物をどこに仕舞ったのかが分からないと、「無くなった。誰かに盗られた。」と思うようになります。

・ご自身に起きた出来事、体験したことそのものを忘れてしまう。

街に出かけたことを憶えていない。もちろんAさんとあったこと、お茶をしたことも忘れてしまいます。

・日付や曜日は間違えるのではなく、分からなくなります。

・ご飯は、食べたこと自体を忘れる。

・忘れたことは自覚がありません。

・ヒントがあっても思い出すことができません。

この様に、大きな違いがあるのです。

最近TVで見た俳優さんの名前が思い出せない…なんていうのは、心配いりませんよ!

もちろん認知症の物忘れは、ある日突然生じるわけではありません。

最初は年相応の物忘れと同じように思われるかもしれませんが、次第に違いが目立ち始めます。

その頃が受診のチャンスかもしれません。

もし、本当に認知症になりかけていたり、なっていたら…。

そんな物忘れがある世界って、どんな風なのかなぁ…と考えてみました。

・自分の周りの物が次々に無くなっていく。

・買った覚えのないものが家に増えていく。

・何もしないうちに、気がついたら一日が過ぎていた。それが続いて、今日が何月何日かが分からなくなり、今日が何月何日かということに興味も意義も持てなくなる。

・人と話のつじつまが合わない。

・人に怒られることが増えた。それなのになぜ怒られているのかが分からない。

・良く道に迷う。場所が分からなくなる。

・役所から送られてくる郵便物の内容が理解できない。開ける気にもならない。

・何をしたら良いのかが分からず、常に人を見ていないと不安になる。

・すべてが億劫になった。

…という感じでしょうか…

良かった。私はまだ大丈夫そうです。

このブログを見て下さることができている皆さんも、きっと大丈夫でしょう。

物忘れが気になったら、〝予防を意識した生活〟をすると良いですね。

次回は物忘れの予防について考えてみます。

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