一人歩きへの対策 

在宅介護

 ごきげんよう!きいです。

 徘徊シリーズ第6弾。いよいよ大詰めです。

 今までのお話の中では、いかにまりぃさんに出かけないでと伝えるか、いかにまりぃさんを足止めするか?を考えたり実行したり…という経緯をお伝えしてきました。

今回はそれをまとめているうちに、私の頭に浮かんだことや、今までの話に盛り込めなかったこと。何ができるのかという対策について、お伝えしたいと思います。

まりぃさんを自宅のそばで保護できた理由

 私はまりぃさんと同居をしています。だからまりぃさんが一人歩きをしたときに、その日のうちに、数時間のうちに、気が付くことができていました。

また、まりぃさんは両足の変形性膝関節症があり、長い距離を歩くことができません。

お金への執着もなく〝お金を持っていなくても不安にならない〟。だから歩き以外の移動をしない。

認知症で一人歩きする方々の中では、恵まれた(と言っていいのか?)ケースだったのかもしれません。

ですが、認知症の一人歩きにはいろいろなケースがあります。

〝一人暮らしの高齢者が、ご家族が気付かないうちに認知症を発症・悪化していた〟ということもあるかもしれません。そうなると、〝一人歩きをしている事に誰も気が付かない〟といったことも起きてくるかもしれません。

認知症を患っていても「身体は元気。認知症を患う前は市民ランナーでした。」なんていう方もいらっしゃるかもしれません。そうなると自分の足での移動でも、その距離は果てしないことに…。

お金を所持している場合、タクシーや公共の乗り物で遠方へ移動してしまうことも考えられます。

何ができるのか?

 これはやはり〝見守りの強化〟が、一番有効だと思います。じゃあ、どうやって?

 ご家族が同居できる,できないを問わず、介護サービスは利用しておいた方が良いと思います。 

特にケアマネジャーさんは、ご家族と一緒になって「どうすれば良いか」を考えてくれます。ケアマネジャーさんが考えるだけではなく、どうすれば良いかを考えるチームを作ってくれるでしょう。

また、安全な環境で過ごす時間が長くなる方法も提案してくれるでしょう。

 例えばデイサービスの利用。通いながら食事や入浴、人との交流を増やすこともできます。

 ヘルパーさんにケアに入ってもらい、生活の基盤を整えながら見守りの時間とする方法も可能です。

 体調によっては、訪問診療や訪問看護の提案もあるかもしれません。

「どうすれば良いか」だけではなく「なぜそうなるのか?」ということを専門的な知識をもとに、一緒に考えてくれるでしょう。

 自治体で利用できるセキュリティーサービスやGPS利用の支援も案内してくれたり、手続きの代行もしてくれるでしょう。

私はGPS機能の付いた小物の携帯については、まりぃさんの場合かなり迷いました。

バックに入れても、まりぃさんの場合は手ぶらで出かけたりデイサービス用のバックを持って出かけたり…だったので。

靴の踵に埋め込まれたものもあると、のんさんが教えてくれましたが、どうやら場所の確定がかなりまろやかな様子。まりぃさんのように、店舗の中やマンションの中に入り込んでしまう人に対しては…。

だけど今は、まりぃさんの大切な見守り役を杖に取り付けてみています。

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感想(12件)

これは あくまでも「紛失物を探したり、置き忘れを予防するためのもの」であって、一人歩きをした高齢者や迷子を捜索するためのものではありません。

それは承知の上。あくまでも自己責任でまりぃさんに持たせました。

だけど、とても優秀。デイサービスに出かけている時には、きちんとその場所がまりぃさんの居場所として表示されますし、いざとなったら自分から探索することもできます。

今のところまりぃさんは鍵付きベビーゲートを通過することは無く、AirTagの活躍の機会はありませんが、それもまた良し。

見守りの強化としては、ご近所さんの協力も私自身がありがたいと感じたことです。

<まりぃさんのお引越し~思い出の処分~>でも、以前まりぃさんが一人暮らしをしていたころ、お隣のご夫婦が「まりぃさんの姿が見えない」と連絡を下さったことをご紹介しています。

<まりぃさんの一人歩き防止策~前編~>では、ゴミステーション前で一人たたずむまりぃさんを発見し、デイサービスの連絡帳を頼りに連絡をくれたマンションの住人の方。

それ以外にも「玄関の隣の奥様と立ち話をしていたり…」という一文のみになってしまっていますが、この隣の奥様も…。夜勤明けで眠っていた息子がまりぃさんの話し声が外から聞こえることに気が付いて外に出たときに「良かった~。中にいらっしゃったんですね。『誰も帰ってこないから心配になって…』と話していたから、どうしようかなと思っていたところなんです。」と心配してくださっていました。

 それに甘えようという気持ちはありませんが、本当にありがたく思っていますし、親切な皆様がいて下さることを心強く感じています。

 ご近所さんへ自分の連絡先を教えるということは、個人情報の保護の問題もありますから、抵抗があればセキュリティー会社へ登録し、その会社へ連絡して頂くようお願いしておくという方法もあります。セキュリティー会社の人があなたに代わって駆け付け、預かっている鍵を開けて家の中まで案内してくれる、ということもできるのではないでしょうか?

認知症家族を介護する皆さんも、ご近所さんとの関係性を良好に保つことは大切にしていただきたいポイントです。

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