ごきげんよう。きいです。
実は先日、悲しい出来事がありまして。
詳しい内容はここでお伝えすることができないのですが、ざっくり言うと…。
ずっと報告書で主治医へ伝え続けていた利用者様の状況を、主治医から「聞いていない」と言われてしまったのです。
いえいえ、先生。ここにデータで残っていますから。ずっと文面に書いていましたよ。
何時間も残業して、計画書や報告書を書いて送っているのに「聞いていない=目を通していない(?)」って、そりゃあないですよ、先生。
計画書と報告書
訪問看護が導入になるには、利用者様のご希望だけで開始できるわけではありません。
〝主治医の指示〟が必要なのです。医師が「この方の病状・状況の改善のためには看護師が自宅へ赴き、支援することが必要である」と認めることで、介護保険・医療保険を使った訪問看護が開始できるのです。その〝主治医の指示〟を記載した訪問看護指示書を受け、ケアマネジャーさんが立てる〝居宅サービス計画書〟に沿って、訪問看護師は「訪問看護計画書(何を目的にして、どのような支援を行うかを記したもの)」を作成し、計画に則って看護を展開します。そしてその結果や利用者様の経過を、医師やケアマネジャーへ伝えるために「訪問看護報告書(利用者様の1か月間の経過を記したもの)」を作成します。
作成した「訪問看護計画書」と「訪問看護報告書」は、月に一度、医師やケアマネジャーへ提出することが法令で定められているのです。
もちろんこの書類は、月に1回だけでも訪問のあった利用者様は、作成が必要になります。
訪問があった方全員分、書類作成と郵送を毎月行うのです。
私、元々長い文章書きたがりなのを、頑張って簡潔にまとめて毎月送っているのです。
後輩たちも頑張って書いたものを先輩にチェックしてもらい、OKが出るまで書き直して送っているのです。
看護師の思いが沢山詰まっているのです。
それで読んでもらえていない?
読んでいても内容スルーなら…。訪問看護の計画書と報告書を書いて、印刷して、郵送する必要って、どれくらいあるのでしょう?
病院も、ものすごい数の文書が送られてくるのでしょうから、それを整理して担当医の手元へ届け、目を通したらしかるべき処理をして…。
この作業が延々続けられている訳で…。もし目を通さない書類だったとしたら、その必要性って、どうなんでしょう?
新たな報告書ではいかがでしょうか?
いろいろ考えてみました。
いっそのこと、もっと報告書の書式を簡潔にしてみませんか?
忙しい先生もパパッと見れるような、忙しい看護師もパパッと入力できるようなものにしてみませんか?
例えば…。
バイタルサイン:□安定 □コントロールにより安定 □不安定
呼吸状態:□安定 □コントロールにより安定 □不安定
循環状態:□安定 □コントロールにより安定 □不安定
栄養摂取状況:□良好 □課題あり □不良
排泄状況:□安定 □コントロールにより安定 □不安定
睡眠状況:□良好 □課題あり □不良
ADL状況:□問題なし □課題あり □問題あり
…みたいに、当てはまる項目にチェックを入れて…
そして、要課題や要コントロール、不安定、不良にチェックが付いた項目に対しては、
自由記載のスペースで補足。
詳しい経過や生活状況についても伝えたいところをピンポイントで、自由記載スペースで報告。
ただね。これは、アセスメントがしっかりできないと、難しいかも知れない。
危険が潜んでいるのに、「安定」にチェックしちゃったら危ないですよね。
だからね、今現在使っている書式で…どうか、読んでくださいよ。先生!
先生にも色々な方が…。
実は、私…。
とあるクリニックの、とある医師から面と向かって「俺、報告書とか見ないから」と言われたことがあります。
報告書がどんなものかを説明しても、先生の表情は変わりません。
「法令で決められているものなので、送らせて下さい」と頭を下げたら、「好きにしろ」と言われました。
これ、本当の話です。
ちゃんと読んでくださって、返信まで返して下さる素晴らしい先生もいらっしゃるというのに。
先生にも色々な方がいらっしゃるのですね…。本当に。
でも、読まなくても済んでいる書類なら…。その必要性が無いとは言いませんから、もっと簡素になりませんかね?
一度先生方にアンケートをとってみたいと過去に思ったことを思い出しました。
Q:あなたは、担当患者の計画書・報告書について、どのように対応していますか。
- すべて目を通し、内容の理解に努めている・診療の参考にしている
- 必要なものにだけ目を通すようにしている
- 目を通す時間がない
- 見る気がない
…さあ、答えはいかがでしょうか?