ごきげんよう。きいです。
前回は、自分の老後の資金だけではなく、そこへ両親の介護の負担までのしかかってきたら…?という話になっていました。
お金の問題は、本当に切実です。
訪問看護の現場でも、要介護状態の親御様の、医療と介護の料金を支払うことに苦慮されているキーパーソンの方が少なからずいらっしゃることは痛感しています。
一生懸命介護されているのに。
本当に、どうにかならないものか?と思うのです。
どうにかなりませんか?
まず言えること。
・サービスに頼らず、「自分が頑張るしかない」と思ってはいけない。
「サービスにお金をかけるなら、自分が仕事を辞めてでも…」という考えは本当に危険です。できる限り、避けて頂きたいと思います。
だって、自分の収入が途絶えてしまいます。職と社会的信用を失います。
介護だけの人生になってはいけません。介護はいつ終わるか分からないことが多いのですから。
・「親の介護は、親の金でやる」と割り切る。
もし親御様に、持っている土地や家屋が有ったり、資産があったら。
それを手放して介護費用に充てるのも一つの方法だと思います。
「子供に遺したい」とか、「自分の代で手放すことは、ご先祖様に申し訳が立たない云々…」と仰るのであれば、「税金対策・相続対策として、生前贈与はどうか?」と提案してみてはいかがでしょうか?
親御様が亡くなった後の相続は、遺言書が無いと(いや、あっても)大変な事。
生きているうちに自分で手放して身軽になっておくほうが、本当に相続人は楽です。
介護者が相続人の場合…。ぜひお考え下さい。
・いざとなったら「介護ローン」も検討。
「自分の目が黒いうちは…」なんて言われる場合には。介護ローンなるものを行っている銀行があります。
ただ、これは借りる人に条件が設けられています。
・年齢条件:65歳未満限定・最終返済時の年齢が70歳未満である事。
・収入条件:安定した収入があること。無職の場合には申し込みができません。
・対象者が「要介護」の状態である事。
・介護対象者が「自分又は親族であること」
…以上が一般的な条件となるようです。
銀行によりそれぞれ条件は異なると思うので、ご検討の際には十分ご確認下さい。
介護ローンは現在、「65歳未満で安定した収入がある人限定」…。定年退職した後には利用できない方法です。
他のカードローンや消費者金融ローン…ちょっと怖いし、人によっては利用できないかもしれません。
親御様が入っている生命保険はいかがでしょう?ひょっとしたら保険内容によっては、「契約者貸付制度」が利用できるかもしれません。
利用条件は、銀行の介護ローンよりは自由度が高いようです。一度確認してみてはいかがでしょうか?
ローンでお金を借りて、親御様が亡くなったらそこで入ってくる生命保険や遺産で清算…という方法は、あくまでも一時的に乗り切る方法としてはアリかと思います。
世帯分離をして生活保護を受給する?
今は生活保護を受けるのも条件が厳しく、大変になっています。
家族が同居し就労している・持ち家がある・資産がある・預貯金がある…は対象外となります。それも過去の話?今はもっと厳しくなっているでしょう。
これから
「本人が亡くならないとどうにもできない資産」それを担保に…。
もっと自由度のあるお金の借り方ができると良いのかな。
新たな国が設ける制度も必要かもしれませんね。
もう、国の支援だけではどうにもできないとはいうものの。
それでも、介護サービスでは7~9割、健康保険では7~8割は負担してくれている。
それ以外の分は、自分に使うお金は、自分で。親に必要なお金は親自身で。
それで何とか乗り切れるように、介護が必要になる前からきちんと考えておくことをお勧めします。