兄の鼻歌

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 体調とお腹の調子が落ち着いていたので、床屋さんで髪をカットできた兄。

 帰りには銀だこで、たこ焼きを買って…。そんなごく普通と思えることが兄には普通じゃない出来事だったのか…。

 私、兄の鼻歌を聞いたんです。

それが私にとっても、普通じゃないスペシャルな出来事になりました。

 たこ焼きを買った帰り道。私が車を運転し、兄は助手席に座っています。

 カーラジオからはラジオパーソナリティーの軽快なおしゃべりと、リクエストに応えた音楽が流れていました。

 私は運転に集中していたので、ラジオの内容にはあまり気を留めず、なんとなく聞き流していました。

「?」

 兄が何か話しかけたように感じ、何だろうと思ったのです。

 その時兄は、私に話しかけたのではありませんでした。

窓の外を眺めながら、ラジオから流れる曲に合わせて鼻歌を歌っていたのです。

 その曲は…。

 大黒〇季さんの「あなただけ見つめて〇」でした。

 へえ~。

 兄の鼻歌…。初めて聞いたような気がします。

 子供の頃に聞いたことがあったのかもしれませんが…、よく憶えていません。

 だからとても新鮮。

 カラオケでは、中村雅〇さんの曲を良く歌っていたらしいです。

一番好きなのは

 私、世界中で一番好きなのが「娘の鼻歌」なのです。

 鼻歌って、機嫌が良い時やリラックスしている時に自然に湧き上がってくるものだと思っています。

 娘が上機嫌って、理屈抜きに嬉しくなります。

 息子の鼻歌だと…「なんか良いことがあったの?」と、嬉しいよりも詮索したくなります。

 兄の鼻歌は…、やっぱり嬉しくなりました。

鼻歌が自然に湧き上がってくるような状況が、兄の中にあったことが嬉しいです。

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