ごきげんよう!きいです。
先日新規の利用者様(80代後半・男性)のお宅で、面談がありました。
看護師が訪問し、本人様・ご家族様と顔合わせ。そしてケアマネジャーさんと一緒にケア内容の打ち合わせです。
ケアマネジャーさんは、この男性に「お風呂に入れていないのは皮膚にもお身体にも、お気持ちにも良くない。看護師に入浴介助に入ってもらって、さっぱりして頂きたい」というお気持ちが溢れんばかりです。
「これからは寒くなってきます。湯船に浸かって気持ちよく…」と話し続けますが、ご本人はじっとうつむいて…。
「恥ずかしいよ…」と小さな声でポツリ。
そうですよね。
いきなりみんなに取り囲まれて「看護師さんにお風呂に入れてもらいましょう!」って言われてもねえ。
「そうですね。まずは体調を見ながら少しずつ慣れて頂いて。リハビリもしながら自分でできることを増やしていきましょう。」とお伝えしました。
そして入浴介助は、男性スタッフが在籍するヘルパー事業所をあたることになりました。
よく考えるとその場にいるのは、ご本人以外全員女性。
入浴介助を一番望んでいたのは娘様。
「しばらく入浴できていないお父さんを何とかしてお風呂に入れたい!」というお気持ちでした。
でもご本人は、みんなの前で「お風呂に入れてもらいましょうね」と言われて…。それも、初めて会う人に入れてもらう話が進んでいる。
これって…。
実はよくある話なのですが、ご本人にとっては、すごく嫌な事ではないかしら?
この男性。
よく怒らずに「恥ずかしい」と言って下さったな、と思いました。
今は高齢になって、お病気もして、自分のことを自分でできないこともあるけれど…。
だからと言って「お風呂に(知らない人に)入れてもらいましょう!」とか「おしもをきれいにしてもらいましょう!」とか言われても…。
納得できるまでにも時間が欲しいですよね。
自分のことなんだから、色々と聞いたり決めたりしたいですよね。
「恥ずかしいよ」という言葉に対して。
「そうですね。」という言葉しか出て来ませんでした。
本人を置き去りにしないこと。
改めて大切だな…と感じました。