兄の後悔

介護の現実

 ごきげんよう。きいです。

 兄と一緒に買い物に行ったとき。兄が「後悔している」と言ったことがありました。

 何を…?改まって聞いてみると「なーんだ。そんなこと…」と言いたくなるような内容で(笑)

 でも、病気を患いながらの生活には、とても大事なことでした。

なるほど…

 兄が後悔していたこと。それは「引っ越すなら、スーパーの傍にすればよかった」ということ。

 仕事を退職し、社宅を出ないといけなくなった時。病院と、私とまりぃさんが住んでいるマンションに近い場所へ引っ越して欲しいと頼んだ私。

 それ以外にアドバイスをしたのは「アパートなら1階に住んだ方が楽だと思うよ」ということだけでした。

 本当に体がしんどい時。歩くのが困難になった時。2階の部屋に上がるのに、人手を借りないといけなくなるからです。

 兄はそれを考慮して、私とまりぃさんが住むマンションから車で5分程度の場所に引っ越してきました。

気になる物件

 だけどアパート選びをしていた時、もう一軒気になる物件があったのだそうです。

 それが、兄が良く買い物をするスーパーのすぐ裏手にあるアパート。

 道の向かいにはコンビニもあります。

 「どうしてそこにしなかったの?」と聞くと、「駐車場代が掛かったから」と。

 今兄の住むアパートは、駐車場1台分が無料なのです。

 その違いで今のアパート(コンビニもちょっと遠い)に決定したのでした。

 だけど今は…。

 「車に乗れなくなったら、こんなに買い物が不便になるって知らんかったからなぁ。少しくらい高くても、スーパーの傍が良かったなぁ」それが兄の後悔。

 買い物はヘルパーさんにも頼むことができますし、ネットスーパーや、タクシーで移動するという方法もありますが、やはり「自分で買い物をしたい」のですね。

 車に乗れているうちは、まさか自分が車を運転できなくなる日が来るとは思わなかったでしょう。

 足のケガや痛みが無ければ、階段を上がることが困難になる日が来るとは考えもしないでしょう。

 年を重ねたときの生活や病気のときは、若くて元気な時と同じようにはいかないのですね。

 もし、転居の可能性が今後あるのなら「車が無くても生活に困らないか?」という視点はあっても良いかもしれません。

 余談ですが…。

あるところの駐車場で、車へ向かう男女の二人組を見ました。おそらくご夫婦だと思うのですが…。

その男性は松葉杖をついて足にはギプスをはめていました。

私、女性が車を運転して、男性は助手席に乗るものだとばかり思っていたのですが。

なんと、ギプスの男性が運転席に乗り、女性が助手席に乗って、そのまま車は走り去ってしまったのです。

ええええ~‼ ビックリしました!

自分の目を疑いましたよ。

その男女もきっと、車が無いと生活できない場所へお住まいだったのかもしれません。

だけど、事故が怖くないのかなぁ。

女性もなんで止めないのかなぁ。

そんな人が車を運転しているなんて、周りからは分からない。

運転している人の足元なんて、助手席の女性にしか分からないですもの。

怖い怖い…。

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