ごきげんよう。きいです。
腹痛と発熱のため受診して、そのまま入院になった私の兄〝えい君〟。検査の結果は悪性腫瘍のステージⅣ。発見されたときにはすでに手術もできない状態でした。兄はその後、抗がん剤治療を続けながら闘病生活を送っていたわけですが、いよいよ抗がん剤の効果がみられず、緩和医療を勧められたのです。さあ、どうなる?えい君とまりぃさんと私!
おひとりさまの在宅療養
抗がん剤治療を終了し、緩和医療へ移行する。それは、癌による苦痛を取り除きながら、残る人生を少しでも有意義に暮らすことを目指すということ。積極的な治療は終了となり、病院への通院も負担となってくることを見越して、在宅療養を開始する…。
そこで問題となってくるのは、兄が「おひとりさま」であること。
在宅療養の開始に必要ないろいろなコーディネートを誰がするの?具合がいよいよ悪くなった時、誰が寄り添うの?と周りを見回しても、誰もいない。
「また私…?」
また、私…?
のんさんには、兄の診断がついたときにその事実を伝えていました。
今は治療を続けているけれど、手術もできない遠隔転移している悪性腫瘍。
いつかは在宅療養の日を迎え、必ず別れの時が来る。
その時、まりぃさんをどうしよう…?
まりぃさんへ兄のことをどう伝えるべきか?
兄をどうやって介護していくか?
まりぃさんを看ながら兄の介護もできるのか?
私は仕事を続けられるのか?
不安でいっぱいの私に、のんさんは「何とかなりますし、何とかします」と言ってくれました。
もちろん、兄が要介護状態になった時にはケアマネジャーとして担当して欲しいとお願いをしました。
「その日が来ないことを祈っています」と言われ、涙が出ました。
そしていよいよ3年の月日が流れ、兄が何度目かの入院となった数日後…。
再び病院からの呼び出しです。
もちろん今回も良い話では無く…。緩和医療への移行を勧められたのでした。
いよいよ「私がまりぃさんの介護をしながら、えい君の介護も両立できるのか?」という問題を真剣に考え、向き合うことが必要になったのです。
私はダブル介護の可能性を探った訳ですが、のんさんの提案は「まりぃさんに介護老人施設(老健)へ入所して頂く」というものでした。
さあ、どうなる?まりぃさん。
どうする?私…。
※次回、まりぃさん、老健へ!~其の三~へつづく…。