その後のまりぃさん

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 個室生活が続く中、新しい利用者様として注目して頂いているまりぃさん。

何と!施設Aでは失禁がなくなったそうで…。やっぱり人の目や声掛けが常にある「見守ってもらえる環境」ってすごい!

私との生活って、見守りに欠けていたんだな…という現実に気付かされました。

知っているようで…

 まりぃさんが施設Aへ入所し、私が知らないまりぃさんの姿が見られ、私との生活では発揮できなかった力があるということがわかったような気がします。

 まりぃさんは認知症を患ってからなぜか気難しさが無くなり、朗らかな人になりました。

施設にいても、スタッフさんともそれなりに上手くいっているようで、あまり手を焼かせることも無い様子です。

夜にベッドの上に立ち上がっていたというのはビックリですが、飾っていた絵が撤去されてからは危険な行動は無いそうです。

そして…。「物忘れは、かなりありますね」と。

そりゃあねえ…そうですよね…。そこは派手にありますよね…(笑)。

 だけど、さすがプロ集団。上手くまりぃさんの認知症とも付き合って下さっているようです。

ありがたい事です。

 実は私…もっとまりぃさんが混乱したり、皆さんの手を焼かせるのかと思っていました。

まりぃさんの以外にも高かった「社会性」にビックリです。

知っているようで、知らないこと。改めて気付くことってあるのですね。

すっかり忘れていました!

 そして私…。すっかり忘れていた事実を思い出しました!

実はまりぃさん。ずいぶん前に「網膜剥離」を患っていたのです。

私がまりぃさんとえい君の介護をしていることを知った親戚が言いました。

「まりぃさんは、弟の看病を続けている時に無理がたたって網膜剥離になったのよね。きいちゃんも、無理しちゃダメよ」

 実は叔父も若くして癌で亡くなっているのです。奥さんも数年前に亡くしていたので、叔父の介護と子供たちの世話のため、しばらくの間まりぃさんが家を空けた時期がありました。

 そうでした。そんなことが何十年も前にありました…。思い出しました…。

 そういえばまりぃさん。ご飯の時に時々テーブルに乗ったおかずに気が付かないことがありました。

「いらないの?」と聞くと、あら?そんなのがあったの?という様子で。

見えにくかったんだ。左前方のお皿が。

 そういえば、左から話しかけると〝そんなにビックリしなくてもいいんじゃない?〟位驚くことがあって。

高齢者特有の視野の狭さが原因だと思っていたのです。

まりぃさんのことを分かっているつもりでも、実は分かっていなかったんだなぁ…。

思い込みもあったんだなぁ…と実感+反省です。

 まりぃさんの施設入所をきっかけに、いろいろな事を知ったり思い出したり、反省したり。

そんな日々が過ぎて行きます。

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